※この記事は連載『不安だらけのエジプトひとり旅』の第㉖話です。
前回の記事は↓
【エジプト旅行㉕】ルクソール最後の夜|街歩きと屋上テラスでエジプトビール
ルクソールでの感動的な滞在を終え、次に向かうのはさらに南にある街、アスワンです。
ルクソールからアスワンまでは、鉄道・ナイル川クルーズ・車移動などいくつかの方法があります。どれを選ぶかかなり迷いましたが、今回は「移動そのものを観光に変えられるルート」を選ぶことにしました。結果的に選んだのが、チャーター車+途中の神殿観光というプランです。
ルクソールからアスワンまでの距離は約215km。直行した場合の移動時間は約3時間ほどですが、今回は途中の神殿に立ち寄るルートを選んだため、トータルでは約8時間の行程になりました。
ルクソール〜アスワン間は、多くの旅行者が通る定番ルートです。実際にどう移動するかは意外と悩むポイントでもあり、今回の一人旅では鉄道・ナイル川クルーズ・チャーター車の3つを検討しました。そして最終的に選んだのが、アゴダ(Agoda)で予約したチャーター車プランです。その理由を詳しく紹介します。
💡 ルクソール〜アスワン間の移動方法をもっと詳しく比較したい方は、こちらのまとめ記事もあわせてどうぞ。
→ アスワン行き方まとめ|カイロ・ルクソールからのアクセス(飛行機・鉄道・バス比較)
検討した3つの移動手段
今回の移動で私が最も優先したのは「時間」でした。限られた日程の中で、いかに時間を無駄にせず効率よく観光できるか。その視点でそれぞれの移動手段を比較しました。
| 移動手段 | 所要時間の目安 | 料金感 | 一人旅のしやすさ |
|---|---|---|---|
| 鉄道 | 約3時間 | 安い | △(外国人向けチケット入手に注意) |
| ナイル川クルーズ | 2〜4泊 | 高め | ✕(1人参加は2人分料金が多い) |
| チャーター車(神殿立ち寄りあり) | 約8〜10時間 | 中〜高 | ◎(自由度が高く一人でも参加しやすい) |
ちなみに、カイロからアスワンへ向かう場合は飛行機の直行便があるようですが、ルクソール〜アスワン間は鉄道や車移動が主流で、一般旅行者が利用しやすい定期航空便はほとんどなく、陸路かクルーズが現実的な選択肢になります。
鉄道:安いが情報が少なく不安も
ルクソール〜アスワン間は鉄道でも移動できます。料金が安いのが魅力なのですが、調べてみるとネット上の情報がかなりばらついていました。時期や運用によって異なるようですが、「外国人は特定の列車しか乗れないケースがある」「外国人価格のチケットがある」「窓口購入しかできないこともある」といった話が混在していて、なかなか実態がつかめませんでした。
実際にこの区間で列車を利用した旅行者の体験記を読むと、窓口で「その列車は満席だ、寝台車に乗れ」と言われたり、チケット購入に手間取ったりするケースが散見されます。もし駅の窓口でトラブルになったり、思うようにチケットが買えなかった場合、貴重な旅行時間をロスする可能性があります。タイトなスケジュールだった私にとって、これは少しリスクが高いと感じました。
ナイル川クルーズ:憧れだが一人旅には高額
ルクソールからアスワンへ向かうナイル川クルーズは、エジプト旅行の定番ルートです。ナイル川をゆっくり下りながらエドフ神殿・コム・オンボ神殿などを巡ることができ、非常に魅力的な移動方法でした。
しかしここで立ちはだかったのが、一人旅の壁です。多くのクルーズは「2名1室」が前提になっており、1人で参加する場合は2人分の料金を支払う必要があるケースがほとんど。「さすがに一人で2倍の料金は……」ということで、クルーズは今回は断念することにしました。

諦めかけていた「あの遺跡」に行けるプランを発見
ルクソールからアスワンへ向かう途中には、エドフ神殿とコム・オンボ神殿という、歴史好きなら見逃せない2つの神殿があります。
エドフ神殿はホルス神を祀る神殿で、エジプトで最も保存状態の良い神殿のひとつとされています。長い間、砂や土砂、そして上に築かれた村の堆積物の下に埋もれていたことで、風雨による侵食を免れたと言われています。「埋まっていたからこそ残った」というのが面白いところです。コム・オンボ神殿はナイル川を見下ろす絶景の立地に建つ、ワニの神セベクとハヤブサの神ハロエリス(大ホルス)に捧げられた珍しい二重構造の神殿です。どちらも通常の移動手段では個人でアクセスするのが難しく、「今回は無理かな…」と半ば諦めていました。
そんなとき、アゴダをチェックしていると、「ルクソール発 → アスワン着、途中でエドフ神殿・コム・オンボ神殿に立ち寄る専用車プラン」を発見しました。料金は11,047円(2024年11月時点)。移動費として見ると少し高めですが、移動+エドフ神殿観光+コム・オンボ神殿観光がセットになっていると考えると、十分納得できる価格でした。
私が予約した時はアゴダのプロモーション割引が大きく、かなりお得に予約できました。

⚠️ 遺跡の入場料はチャーター車の料金に含まれておらず、現地で別途支払いになります。
私が訪れた2024年11月時点の入場料は、エドフ神殿 550EGP(約1,772円)/コム・オンボ神殿 450EGP(約1,450円)でした。
エジプト観光考古省の公式資料で確認したところ、2026年7月時点でも同額(エドフ神殿:外国人大人550EGP・学生275EGP/コム・オンボ神殿:外国人大人450EGP・学生225EGP)が案内されており、料金の変動はないようです。
公式資料:エジプト観光考古省 チケット料金表(公式PDF)
エジプトの主要な遺跡では基本クレジットカード(VISA・Mastercard)払いです。料金は今後も変動する可能性があるので、最新情報は事前にチェックしておくと安心です。エジプト旅行で役立ったアプリやカード事情についてはこちらもどうぞ。
→ エジプト旅行で使ってよかったアプリまとめ
→ 海外旅行のクレジットカードはこの2枚でOK|エポスカード×楽天プレミアムカード実体験レビュー
📌 エドフ神殿・コム・オンボ神殿の基本情報(公式資料ベース)
・開館時間:エドフ神殿は朝7:00〜17:00(10月〜5月は朝6:00〜17:00)、コム・オンボ神殿は朝7:00〜21:00と、他の遺跡に比べて夜まで開いているのが特徴です。
・撮影:写真撮影は可能ですが、三脚やフラッシュは禁止されていることが多いようです。
・駐車料金:コム・オンボ神殿では車両の駐車にも別途料金がかかるとされています(乗用車25EGP・ミニバス50EGP・バス100EGP程度)。チャーター車の場合はドライバーが対応してくれることがほとんどです。
📍 場所はこちら:エドフ神殿(Google マップ)/コム・オンボ神殿(Google マップ)
同様のチャーター車プランは複数のサービスで探すことができます。複数のプランを比較して選びたい方はこちらも参考にしてみてください。予約サイトごとの特徴やタイプ別の選び方は、こちらの記事でも詳しく比較しています。
→ 海外旅行の現地ツアー予約サイトおすすめ比較|英語が苦手な初心者向けにタイプ別で解説
→ ルクソール発アスワンの移動プランを探す(Klook)
→ ルクソール発アスワンの移動プランを探す(GetYourGuide)
→ ルクソール発の現地ツアーを探す(Trip.com)
→ ルクソール発の現地ツアーを探す(VeLTRA/日本語完結で安心)
実際の移動体験
当日は、ホテルのロビーまでドライバーさんが迎えに来てくれました。時間もきっちりで、特にトラブルもなくスムーズに出発です。
英語が話せなくても大丈夫だった理由
今回のプランは「ガイドなし・車とドライバーのチャーターのみ」のタイプ。最初は「英語ほぼ話せない私で大丈夫かな…?」と少し不安だったのですが、結論からいうと、カタコト英語+翻訳アプリでまったく問題ありませんでした。
「何時に出発?」「次の場所までどのくらい?」「次の神殿は何分くらい滞在する?」みたいなやり取りは、ほぼスマホの翻訳アプリで完結。ドライバーさんも観光客慣れしているのか、こちらが片言で話してもジェスチャーや簡単な英語で返してくれて、思っていたよりずっとスムーズでした。
ただ、これが成立するのは「スマホがちゃんと通信できる」前提があってこそ。8時間のドライブ中はWi-Fiなんてもちろん飛んでいないので、SIMやeSIMで自前の通信手段を確保しておくのは必須でした。
私は普段使っているahamoがそのまま海外でも月30GBまで追加料金なしで使えるので、特別な準備は何もせずに済んで助かりました。私自身は利用していませんが、ahamo以外の通信会社を使っている方なら、最近はairalo
のようなeSIMサービスがあるので、事前にスマホで設定を済ませておけば、海外到着後すぐにネットが使えるので便利だと思います。
通信手段を比較したい方はこちらもどうぞ。
→ 海外旅行の通信手段5つを比較|格安SIMユーザーが損しない選び方
エジプトのドライバーはエアコンをつけない?
道中でひとつ不思議だったことがあります。車にはエアコンがついているはずなのですが、ドライバーさんはそれを使わず、窓を全開にして走行するのです。今回のドライバーだけでなく、カイロで乗ったUberのドライバーさんたちも同じでした。
決して耐えられないほど暑いわけではありませんでしたが、心の中では「なぜ、こんなに砂が舞ってる地域なのに窓を閉めないんだろう?窓閉めてエアコンをつければいいのに?」と少し不思議に思っていました。燃費を節約しているのか、それとも外の空気が好きなのか……エジプト人ドライバーさんにとっては、これが普通なのかもしれません。窓を開けるとナイル川沿いの風が入ってきて気持ちいい反面、時々砂っぽい空気も混ざってきます。

車窓から見えるエジプトの日常
そんな「エジプトの風」を感じながら車を走らせていると、窓の外には遺跡とはまた違う景色が広がっていました。
- ナイル川沿いに広がる緑豊かな農村地帯
- ロバを連れてのんびり歩く地元の人々
- 道路沿いに続くヤシの木の並木

ルクソールやカイロの喧騒とは全く違う、エジプトの素朴な日常が車窓の外をゆっくりと流れていきます。移動の途中でこういった景色を楽しめるのも、チャーター車ならではの醍醐味でした。
期待以上だったエドフ神殿
そして道中で立ち寄った神殿は、期待以上の素晴らしさでした。
エドフ神殿は、その圧倒的な保存状態に思わず言葉を失います。2,000年以上前に建てられたとは思えないほど、塔門も列柱も鮮明に残っており、ルクソールの遺跡とはまた違う迫力がありました。コム・オンボ神殿は、個人的にはそれなりの神殿って感じでしたが、ナイル川を見下ろす立地の神秘的な雰囲気は良かったです。

「移動手段探し妥協しなくて本当によかった」——そう思える体験でした。
当日のタイムスケジュール(参考)
これからチャーター車プランを利用する方の参考になればと思い、私の実際のタイムスケジュールも載せておきます。
| 時間 | スポット |
|---|---|
| 8:00 | ルクソールのホテル出発 |
| 11:00頃 | エドフ神殿 到着・観光 |
| 13:40頃 | コム・オンボ神殿 到着・観光 |
| 16:00頃 | アスワンのゲストハウス 到着 |
実質的な移動時間は3〜4時間ですが、観光時間や休憩を入れるとトータルで約8時間かかりました。朝早めに出発しておくと、夕方には宿でゆっくりできる時間が確保できるのでおすすめです。あと、道中に気軽に立ち寄れるコンビニのようなお店はあまりないので、軽食や水はルクソール出発前にホテル近くで買っておくと安心です。
まとめ:時間と体験を買う移動
当初は鉄道での格安移動も考えていましたが、結果的にチャーター車を選んで大正解でした。
今回のプランの一番の魅力は「移動日を丸1日観光日に変えられること」でした。鉄道なら単なる移動で終わるところを、エドフ神殿とコム・オンボ神殿という2つの見どころを追加できたので、限られた日程でエジプトを回りたい人とは特に相性が良いと思います。
ルクソールからアスワンへ移動する予定の方は、「移動だけで終わらせるか」「途中の遺跡も見るか」で選択肢が変わります。
| チャーター車を選んでよかった理由 | ポイント |
|---|---|
| 移動と観光を同時に楽しめる | エドフ・コム・オンボに立ち寄れる |
| 荷物を車に置いて身軽に観光できる | 大きなバックパックがあっても安心 |
| ホテルまでの送迎込みで時間のロスがない | 駅やバス停への移動が不要 |
| 一人でも参加しやすい | クルーズのような割増料金なし |
| 車窓からエジプトの日常風景も楽しめる | 農村・ナイル川・ヤシ並木 |
ルクソールからアスワンへ向かう予定で、「移動だけで終わらせず、道中の遺跡もしっかり見たい」という方には、このチャーター車プランはかなり良い選択肢だと思います。
個人手配がどうしても不安な方へ
「移動手段も宿も自分で手配するのはちょっと不安……」という方は、最初からパッケージツアーを利用するのも一つの手です。JTB旅物語のエジプトツアーなら、航空券・ホテル・現地観光がまるごとセットになっていて、日本語サポートもあるので、英語が苦手な人でも安心して旅行できます。
※本記事の入場料等の情報は、記事執筆時点(2026年7月)で確認できる最新の公式情報をもとに記載しています。エジプトは料金改定が頻繁なため、訪問前には公式サイトでの再確認をおすすめします。
次の記事では、道中で立ち寄ったエドフ神殿を詳しく紹介します。
→ 【エジプト旅行㉗】2000年前の姿がそのまま?エドフ神殿(ホルス神殿)の保存状態に圧倒される
ルクソール・アスワンの観光情報はこちらのまとめ記事もどうぞ。
→ 【ルクソール観光まとめ】見どころ・モデルコース・行き方・必要日数を解説
→ 【アスワン観光まとめ】アブシンベルの行き方・フィラエ神殿・宿選び・移動手段を解説
→ アスワン行き方まとめ|カイロ・ルクソールからのアクセス(飛行機・鉄道・バス比較)
今回訪れた場所一覧
| スポット名 | 場所 |
|---|---|
| エドフ神殿 | Googleマップで見る |
| コム・オンボ神殿 | Googleマップで見る |


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