※本記事は「東南アジア周遊ひとり旅」シリーズの一部です。前回の記事は→クアラルンプール最終日|KLIAエクスプレスで空港へ→ラウンジ→エアアジアで香港へ
マレーシアの熱気を感じながら飛び立ったエアアジア。約4時間のフライトを経て、夜20時、夜の帳が下りた香港国際空港に到着しました。クアラルンプールの湿り気のある暑さとはまた違う、香港特有の活気を帯びた空気が肌をなでます。ここから、アジア周遊旅行のフィナーレを飾る2泊3日の滞在が始まります。
まずは「軍資金」の調達とオクトパスカードの洗礼
まずは香港を歩くための「軍資金」の準備から。空港内でマレーシアで余ったリンギットを香港ドルに両替しつつ、ATMで500HKD(約10,000円)を海外キャッシングで引き出しました。
そして次に向かったのが、香港観光の生命線ともいえる交通系ICカード「オクトパスカード(八達通)」の入手です。MTR(地下鉄)やバスはもちろん、コンビニや飲食店でも使えるこのカードは、短期旅行でもほぼ必須の存在。事前に調べた情報では、空港で簡単に手に入るはずでした。

ところが、ここからが予想外の展開でした。
私が探していたのは、50HKDのデポジット制で解約時に返金される「通常版オクトパスカード」。しかし空港内の自販機や窓口、セブンイレブンをいくつか回っても見つかりません。案内されるのはすべて、170HKD(カード代42HKD+チャージ128HKD)で販売される「Tourist Octopus(販売版)」ばかりでした。

このカードは中国本土でも使える便利なタイプですが、短期滞在では正直オーバースペック。何度か確認しましたが、窓口スタッフにも「通常版はここにはない」と言われ、気づけば30分以上が経過。徐々に焦りが出てきました。
ネットで調べると「空港のエアポートエクスプレスカウンターでも通常版が買える」という情報がありますが、私が実際に窓口で確認したところ「ない」と言われました。時期や窓口によって異なる可能性もあるので、見つからない場合は無理に探さず市内に移動するのが正解だと思います。
ここでの結論をまとめるとこうなります。
| 種類 | 価格 | 特徴 | 購入場所 |
|---|---|---|---|
| 通常版オクトパスカード | デポジット50HKD+チャージ分 | 返金可能・デポジット制 | 市内のMTR各駅窓口 |
| Tourist Octopus(販売版) | 170HKD(カード代42HKD+チャージ128HKD) | 中国本土・マカオでも使用可 | 空港・市内のMTR各駅など |
なお、iPhoneユーザーであれば「Octopus for Tourists」アプリを日本から事前に設定しておくことで、物理カード不要でオクトパスが使えます。空港でのカード探しで時間を無駄にしたくない方には、事前のアプリ準備がいちばんスマートな選択です(Androidは旅行者向けアプリ非対応のため、物理カードが必要です)。
予定変更!エアポートエクスプレスで夜の香港を駆け抜ける
カード探しに時間を使ってしまったため、当初予定していたバス移動は断念。確実で早い「エアポートエクスプレス」に切り替えました。
九龍(カオルーン)駅まで窓口で115HKD(約2,300円)。安くはありませんが、車内は非常に清潔で快適。フリーWi-Fiもあり、移動中もストレスはありません。所要時間は約22分と、渋滞とは無縁の快適な移動でした。
KKdayなどの予約サイトで事前購入すると20〜40%割引になるチケットもあります。窓口で定価を払った後に知って、「先に調べておけば…」と軽く後悔しました。
空港から市内への主な移動手段の比較はこちらです。
| 手段 | 料金(目安) | 所要時間 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| バス | 約33〜50HKD | 約45〜60分(渋滞次第) | 安いが時間がかかる |
| エアポートエクスプレス(窓口) | 九龍115HKD/香港130HKD | 約22〜24分 | 速くて迷わない・快適 |
| エアポートエクスプレス(事前予約) | 割引あり(20〜40%OFF) | 同上 | 事前購入でお得 |
| タクシー | 約300〜400HKD | 渋滞次第 | 複数人・荷物が多い時向け |
時間を優先するならエアポートエクスプレス、節約したいならバスというシンプルな選択になります。ひとり旅なら、コスパと快適さのバランスからエアポートエクスプレスが無難です。
結果的にこの判断は正解で、九龍駅の窓口では目的の「通常のオクトパスカード」をあっさり購入できました。空港で30分以上かけて探し回ったのが、少し馬鹿らしくなりました。
22:00 宿泊先「Ocean Inn(宏洋旅店)」に到着
九龍駅からタクシーで、今回の宿「Ocean Inn(宏洋旅店)」へ。場所は佐敦(ジョーダン)駅の目の前という抜群の立地です。香港はホテル代が高いことで有名ですが、ここはAgodaで2泊16,272円。立地を考えればかなりコスパの良い宿です。

宿はコンパクトながら機能的。廊下には共用の電子レンジ、冷蔵庫、ウォーターサーバーがあり、自由に使えます。部屋にはこれらがないため、地味にありがたい設備です。

客室は清潔感のあるツインルームで、専用のシャワー・トイレも完備。最低限ながらしっかり整っており、移動で疲れた体を休めるには十分です。


なお、香港の宿は全体的に部屋がかなり狭いのが普通で、今回の宿も例外ではありません。また、雑居ビルの中に入っているケースも多く、初めてだと少し驚くかもしれませんが、これも香港では一般的なスタイルです。
一歩外に出ると、吹き抜けにびっしりと並ぶエアコンの室外機や密集した建物群が広がり、「これぞ香港」という景観に一気に旅情が高まります。
香港のタクシーと配車アプリ事情|結論:タクシーが一番ラク
香港では配車アプリも使えますが、結論から言うと普通のタクシーが最も使いやすいです。
東南アジアで主流のGrabは香港ではほぼ使えず、代わりにUberが利用できます。ただし、時間帯や場所によっては捕まりにくく、料金もやや高めになることがあります。
一方でタクシーは街中を常に走っており、流しで簡単に拾えます。今回のように九龍駅から佐敦までであれば、料金は30〜40HKD程度とリーズナブルでした。
支払いは現金が基本ですが、一部ではオクトパスカードや電子決済にも対応しています。ただし確実ではないため、少額の現金は持っておくのが安心です。
初めての香港であれば、無理に配車アプリを使うよりタクシーの方がスムーズに移動できます。
眠らない街・佐敦で「深夜のグルメ散歩」
荷物を置いて一息ついたところで、夕食を求めて夜の街へ。すでに22時を過ぎていましたが、佐敦はここからが本番と言わんばかりの活気に満ちていました。
1軒目:ミシュランビブグルマンの老舗「麥文記麵家」のエビワンタン麺
まず向かったのは1958年創業の老舗「麥文記麵家(Mak Man Kee Noodle Shop)」。ミシュランのビブグルマンにも選ばれた実力店で、黄色地に赤文字の看板が目印。佐敦MTR C2出口から徒歩約3分の場所にあります。遅い時間でも店内は多くの人で賑わっていました。

注文したのは看板メニューのエビワンタン麺(46HKD)。運ばれてきたのは、小ぶりな丼に美しく盛られた極細麺。ワンタンは麺の下に隠れているのが香港スタイルです。

スープを一口飲むと、エビの旨みが凝縮された濃厚な味わいが広がり、疲れた体にじんわり染み渡ります。「竹昇麺」のプツプツとした独特の食感、そしてプリプリのエビが詰まったワンタン。シンプルながら完成度の高い一杯でした。
魅惑のナイトマーケット「廟街」を散策
食後は腹ごなしに、近くの廟街(テンプルストリート)ナイトマーケットへ。赤いゲートをくぐると、そこには雑多でエネルギッシュな香港らしい空間が広がっていました。

頭上には提灯が連なり、ネオンが照らす通りには衣類や雑貨の屋台が並びます。シーフードの香ばしい匂いが漂い、歩いているだけでも楽しいエリアです。
2軒目:ミシュランビブグルマン「佳佳甜品」の極上スイーツ
締めに訪れたのは「佳佳甜品(Kai Kai Dessert)」。1979年創業で、ミシュランのビブグルマンに2019年から連続掲載されている人気店です。深夜帯にも関わらず多くの人で賑わっていました。
後で他の人を見てて知ったのですが、おそらく入口の大きい電卓のようなタッチパネルで順番待ちの受付をするみたいでした。私が行った時は外には誰もいなかったので知らずにそのまま店内に入ってしまいました。店内は賑わってましたが、ぼっちだったからか、待たずに空いてる1人席に案内されました。

注文はQRコードから行うスタイルでスムーズ。選んだのは人気メニューの「寧波薑汁湯圓(Sesame Dumpling in Ginger Soup)」で、価格は29HKD(約580円)です。

熱々の生姜スープは一口目からしっかりとした辛みがあり、その後に優しい甘みが広がります。中に入った黒胡麻団子をかじると、濃厚な餡がとろりと溶け出し、生姜との相性も抜群。
体の芯から温まり、旅の疲れが一気にほぐれていくような感覚でした。
こうして香港初日の夜は終了。2泊3日の滞在は、初日から濃密で満足度の高いスタートとなりました。
次の記事→香港2日目モデルコース|澳洲牛奶公司・モンスターマンション・夜景を1日で満喫【最終日も解説】
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