※本記事は「東南アジア周遊ひとり旅」シリーズの一部です。前回の記事→香港編スタート!空港でオクトパスカードが買えない?初日から焦ったリアル体験と対処法
2日目:伝説の朝食を求めて「澳洲牛奶公司」へ
7:30 行列覚悟で乗り込んだ「澳洲牛奶公司(Australia Dairy Company)」
2日目の朝は、香港で最も有名な老舗のひとつ「澳洲牛奶公司(Australia Dairy Company)」へ向かいました。朝7時半頃に到着しましたが、店内はすでに熱気と活気に包まれています。

ここは、驚異的な提供スピードと接客の「効率の良さ」でも知られる名店。座席に着くと同時に注文を聞かれ、すぐさま料理が運ばれてくるスピード感は圧巻です。看板メニューの炒り卵トーストも気になりましたが、今回は甘いものが食べたくてフレンチトーストをチョイス。

まずは、この店に来たら外せない「ホットミルクプリン(蛋白燉鮮奶)」。口に運んだ瞬間にミルクの優しい甘みがふわっと広がり、まるでおぼろ豆腐のように滑らかな口当たりです。そして、黄金色に焼き上げられた「フレンチトースト(法蘭西多士)」。厚切りのパンにバターとシロップをたっぷり絡めていただく背徳感たっぷりの美味しさは、一日のエネルギーチャージにぴったりでした。

そして、今回何より衝撃を受けたのが「アイスミルクティー(凍奶茶)」です。
ネット上では「世界一のミルクティー」と称されることも多いこの一杯。正直に言えば、飲む前は「ミルクティーなんてどこで飲んでもそんなに味の違いはないだろうし、世界一は大げさだろう」と高を括っていました。

ところが、実際に一口飲んでみて驚きました。「……本当に世界一だ」。そう確信してしまうほど、別格の美味しさだったのです。紅茶の香りの深さ、渋みの引き出し方、そしてエバミルクとの完璧なバランス。ミルクティーという飲み物でこれほどの衝撃を受けるとは全くの予想外でした。この一杯を飲むためだけにでも、またここへ来たいと思わせる、まさに唯一無二の味わいです。
澳洲牛奶公司は2024年時点では毎週木曜日が定休日。木曜に予定している方は訪問前に確認してみてください。
圧巻の密集美!「モンスターマンション(益昌大廈)」へ
感動の朝食でお腹を満たした後は、MTR(地下鉄)を乗り継いで鰂魚涌(クォーリーベイ)駅へ。今回の旅で楽しみにしていたスポット、通称「モンスターマンション(益昌大廈)」を訪れました。

一歩敷地内に足を踏み入れると、目の前に広がるのは空を切り取るようにそびえ立つ超高層マンションの壁。コの字型に配置された巨大な建物には、数え切れないほどの窓とエアコンの室外機がひしめき合い、香港の圧倒的な人口密度と生活エネルギーが視覚化されたような光景はまさに圧巻。見上げると、幾何学的なビルの隙間からわずかに見える青空が、不思議と美しく感じられました。
ここは実際に人が住んでいるマンションです。写真を撮る際は住民のプライバシーへの配慮を忘れずに。
老舗の味に感動!「泰昌餅家 (Tai Cheong Bakery)」のエッグタルト
香港の迫力を体感した後は、中環(セントラル)へ移動。1954年創業の老舗ベーカリー「泰昌餅家 (Tai Cheong Bakery)」へ。かつての香港総督が「世界一おいしい」と称したことで知られる、エッグタルトの名店です。

ここの特徴は、サクサクとしたバターたっぷりの「クッキー生地」です。中に詰まったプルプルで濃厚な卵フィリングとの相性は抜群で、素朴ながらも贅沢な甘みが口いっぱいに広がります。長年愛され続けている伝統の味に、心から納得したひとときでした。

「添好運(Tim Ho Wan)」で点心ランチ
午後は、香港でミシュランの星を獲得したことで知られる点心専門店「添好運(Tim Ho Wan)」へ。

今回訪れたのはMTR香港駅構内の中環店です。注文したのは、看板メニューの「ベイクドチャーシューパオ(酥皮焗叉燒包)」など。メロンパンのようなサクサクした甘い生地の中に、濃いめの味付けのチャーシュー餡が入っています。他にも香煎蘿蔔糕などを注文しましたが、どれも出来立てで安定した美味しさでした。1人でも入りやすい雰囲気で提供も早く、ソロ旅でも気軽に利用できるのがありがたいポイントです。


視覚文化美術館「M+」へ
食後は、2021年にオープンした現代美術館「M+」を訪れました。西九龍文化区(West Kowloon Cultural District)に位置するアジア初のグローバルなビジュアル・カルチャー美術館で、建物自体が非常に巨大でモダンな造りになっており、館内にはデザイン、建築、映像など、多岐にわたる現代アートが展示されています。

展示室を巡る合間に、窓からヴィクトリア・ハーバーを眺めることができました。九龍側のウォーターフロントに位置しているため、対岸の香港島のビル群をパノラマで見渡すことができ、開放感のある空間でした。M+では無料エリアだけ回って、有料エリアはパスしました。

M+はエリアによって無料・有料が分かれています。有料ゾーンのチケットはHKD190(2024年当時)。無料エリアだけでもヴィクトリア・ハーバーの眺望は十分楽しめます。
香港の夜景を制する!ビクトリアピーク→スターフェリー→シンフォニー・オブ・ライツ
その後バスでホテル近くまで戻り、少し休憩してから次の目的地へ。香港といえば百万ドルの夜景。というわけで、ビクトリアピークへ向かいます。
ピークトラムでしか行けないと思い込んでいたのですが、調べてみるとバスやタクシーでも行けるとのこと。ピークトラムは混雑で時間がかかることも多いらしいので、今回は15番のバスを選びました。オクトパスカードでサクッと乗車。バスに乗ること約30〜45分ほどで、17:10頃に頂上に到着しました。ちなみに左側の席に座ると山道を登りながら景色が楽しめておすすめです。

バスを降りてまず向かったのが、ピーク・ギャレリア(Peak Galleria)というショッピングモールの屋上。こちらは無料で絶景が楽しめます。しばらく写真を撮ったりしてのんびりしていたのですが……。

実は当初、ピークタワーの有料展望台(スカイテラス428)は75HKD(約1,500円、2024年当時)とそこそこのお値段なのでスルーする予定でした。理由はビクトリアピークを観光した後、20時開始のシンフォニー・オブ・ライツを見るために、今いる香港島から移動して九龍側の尖沙咀(チムサーチョイ)で遅くても19:45には場所取りをしておきたかったし、時間的にもギリギリだったので。
でも「せっかくここまで来たんだから」という謎の気持ちが勝ち、17:45頃に有料展望台へ入場。18:00頃から夕陽が綺麗な時間帯になりました。いい場所はこの時点でもうほぼ埋まっていて、何とか端っこの前列を確保して待機。18:20くらいから徐々に暗くなり、夜景が綺麗に見えてきます。

もう少し暗くなればもっと夜景らしくなるだろうな……とは思いつつ、シンフォニー・オブ・ライツは今日を逃したら見られない(翌日は帰国)。意を決して、あと10分だけ粘ってから移動することにしました。この10分の間に街がぐっと暗くなり、夜景も本当にきれいでした。

タクシーのおじさんの神対応——スターフェリーに乗れ!
さて、ここからは時間との戦いです。急いでタクシー乗り場へ向かいます。展望台からエスカレーターで降りながらタクシー乗り場を調べると、バスを降りた場所の近くにタクシー乗り場があるとのこと。急ぎ足で向かうのですが、こういうときに限ってピークタワーの出口が見つからない。エスカレーターで一番下まで降りたら地下に着いてしまっていて、また1階に戻って探し直し。「タクシー乗り場にどれだけ並んでるんだろう、間に合わなかったら香港島側から見ればいいか」なんて妥協案を考えながら焦っていたのですが……。
ピーク・ギャレリア地下のバスターミナル内にあるタクシー乗り場に着くと、誰も並んでいない。すぐに乗れました。

グーグルマップで行き先を見せて「シンフォニー・オブ・ライツが見たい」と伝えたのがこの時点で18:45頃。19:45には場所を取っておきたいので、間に合うかどうかギリギリの計算です。香港のタクシーは運転が荒いとよく聞きますが、このドライバーさんも例にもれず(笑)。でも内心「急げ急げ」と応援してました。
しばらく走ったところで、ドライバーのおじさんが突然「港で降ろすから、そこから船で行け」と言い出します。意味がわからなくて「なんで?」と聞くと、「香港島から九龍へ向かうトンネルはこの時間渋滞してる」とのこと。
……正直、最初は「渋滞が面倒くさいから言い訳してるんじゃないか」と疑いました。「船の乗り方もわからないし、乗り換えたら余計時間かかる。そのままタクシーで目的地まで連れてって」とお願いしたのですが、おじさんは「船の方が早い」と引かない。グーグル翻訳まで使って説明してくれるので、さすがにあきらめておじさんの言う通りにすることに。「どうすればいいの?」と聞くと「船乗り場の前で降ろすから、まっすぐ進んで船に乗るんだ。降りたらすぐシンフォニー・オブ・ライツが見れる場所だ」と言います。
タクシーに乗って30分ほどで港らしき場所に到着。降りて進み始めると「違う、そっちじゃない!あっちだ!」と正しい方向を教えてくれるおじさん。
そこはよく観光情報で見かけるスターフェリーの乗り場でした。「船」というのはスターフェリーのことだったのです。しかもタイミングよく出発直前の便があり、タクシーを降りてから3分ほどで乗船完了。この時点で19:17頃。

スターフェリーは1888年から運航する歴史あるフェリーで、香港島と九龍半島を約6分で結びます。運賃も約3〜5HKD(約60〜100円程度)と驚くほど安く、しかも船上からの香港の夜景が絶景すぎてめちゃくちゃ感動しました。19:27頃にはシンフォニー・オブ・ライツの観賞場所に到着。

約100円で夜景クルーズを満喫できた、という意味では結果的に最高のルートでした。時間帯によってはタクシーよりフェリーの方が早いこともあるので、移動手段の選択はかなり重要だと感じました。
……ありがとう、タクシーのおじさん。後で調べたら、あの時間帯の海底トンネルの渋滞は有名らしい。おじさんは言い訳してたんじゃなくて、ショーに間に合わせるために本当に最善のルートを教えてくれていたのでした。親切で教えてくれてたのに疑ってすまない。(´。・д人)ゴメンヨゥ…
海外旅行をしていると、ぼったくりや詐欺を警戒するあまり、本当に親切な人にまで疑いの目を向けてしまうことがあります。仕方のないことかもしれないけれど、本当にいい人に助けてもらっているのに失礼な態度はとりたくない。「仕方がない」で済まさず、どうすればいいのか、いまだに模索中です。
シンフォニー・オブ・ライツ:正直な感想
19:30頃には場所取りの人が増えてきたので、私も観賞場所を決めて陣取りました。20時になるとシンフォニー・オブ・ライツが始まりました。周りを見渡すと、日本人女子グループが意外と多い。(私はぼっちですがね)

ショーは約10分ほどだったと思うのですが……正直、思ってたよりは感動しませんでした。「あれっ、こんなもん?」という感じ。もし次に香港に来ることがあっても、わざわざ見るほどのことはないかなというのが本音です。ただ、この場所自体はとても良い夜景スポットで、ショーが終わった後もしばらく夜景をぼーっと眺めてました。

振り返ると、ショー自体よりも、フェリーから眺めた夜景とタクシーのおじさんとのやり取りの方が、ずっと「香港らしさ」を感じられた気がします。予定通りに動くより、予定外のルートの方が面白い——そういう旅の醍醐味を改めて実感した夜でした。

夜ご飯は點點心(ディムディムサム)旺角店で点心三昧
夜景を堪能した後は、電車で旺角(モンコック)へ移動。夜ご飯は點點心(ディムディムサム)旺角店へ。

テーブルに並んだのは、半透明の薄い皮に包まれたエビ蒸し餃子(ハーガウ)、オレンジ色の点が可愛い奶黄包(カスタードまん)、そして米粉の皮でエビを包んで蒸したチョンファン(腸粉)の3品。蒸籠から漂う湯気がもう食欲をそそります。ハーガウはぷりぷりのエビがぎっしり詰まっていて、チョンファンはつるっとした皮の食感が絶妙。奶黄包はふわふわの生地の中にとろりとしたカスタードクリームが入っていて、見た目も味も◎でした。

食べ過ぎたので、夜ご飯の後は歩いて宿まで帰ることにしました。時間は22:15頃でしたが、大通りは人通りも多く安全な感じ。香港2日目、朝から夜まで食べ続けた1日でした。
最終日の朝:澳洲牛奶公司にもう一度
翌朝、8:30頃にはチェックアウトしなければならなかったのですが、昨日の朝に行った澳洲牛奶公司がおいしかったのでもう一度行くことにしました。

昨日はミルクプリンとフレンチトーストだったので、今日は炖蛋(蒸し卵プリン)と、またしても凍奶茶(アイスミルクティー)を注文。炖蛋は深めの器にたっぷり入った蒸し卵プリンで、表面はつるりとなめらか、鮮やかな黄色が目を引きます。口に入れるととろっとやさしい甘さが広がって、シンプルなのにちゃんとおいしい。そしてアイスミルクティーは金属製のカップにたっぷりのミルクティーと氷が入っていて、やっぱり今日も世界一でした(私調べ)。

朝食後、宿に戻って帰国の支度をしてチェックアウト。フロントには誰もいなかったので、カギをフロントに置いて返却するスタイルでした。
帰国へ:A21バスで香港国際空港へ
宿から5分ほどのバス乗り場からA21のバスで空港へ向かい、9:50頃に到着。エアポートエクスプレスより安く、乗り換えなしで空港まで行けるのでソロ旅にはちょうどいい選択肢です。

プライオリティパスで「KYRA LOUNGE」へ
チェックインや保安検査を済ませて制限区域内へ入り、向かったのは香港国際空港 第1ターミナル・エアサイド6階、ゲート23近くにあるKYRA LOUNGEです。楽天プレミアムカードに付帯するプライオリティパスで入場しました。

ビュッフェ台から選んだのは、朝食の定番から香港らしい一品までバランスの良いラインナップ。ベーコン・スクランブルエッグ・ハッシュブラウンといった洋風メニューに加え、春巻きや蒸し物(点心)もいただきました。香港の空港らしさが感じられます。ハム・チーズ・サラダも。野菜もしっかり摂れるのは長旅の終盤にはありがたいポイントです。

デザートには、大粒のベリーが乗ったブルーベリーチーズケーキと、ドライオレンジがアクセントのチョコレートブラウニー、そしてメロンを。ラウンジのビュッフェにありがちな「とりあえず置いている」感はなく、一つひとつのクオリティが高くて驚きました。フライト前にしっかり食べられて、旅の締めにふさわしい時間でした。

KYRA LOUNGEはプライオリティパス対応ラウンジです(営業時間:05:30〜23:30)。プライオリティパスは楽天プレミアムカードなど一部のクレジットカードに付帯しています。空港ラウンジを無料で使えるのはカードの特典の中でも実用性が高く、長距離フライト前には特に助かります。
食事を終えて搭乗ゲートへ向かい、無事帰国。シンガポール・マレーシア・香港を巡ったアジア周遊旅行、これにて完結です。
前回の記事→香港編スタート!空港でオクトパスカードが買えない?初日から焦ったリアル体験と対処法
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