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【エジプト旅行⑱】アラバスターのお土産屋さんと穴場遺跡「メディネト・ハブ」|ルクソール西岸ツアー後半

エジプト旅行

※この記事は連載「不安だらけのエジプトひとり旅」の第⑱話です。初めての方はエジプトひとり旅15日間の全記録から読むと流れがわかりやすいです。

前回の記事:【エジプト旅行⑰】王家の谷観光ガイド|ツタンカーメンの墓・チケット料金・おすすめの墓5選【ルクソール】

寄り道も旅の醍醐味?アラバスターのお土産屋さんへ

メディネト・ハブへ向かう途中、ドライバーのアリーさんに案内されて、とあるお土産屋さんに立ち寄ることになりました。

ルクソールのお土産屋
ルクソールのお土産屋に連れてきてもらいましたが、値段は高かったです

エジプトでは、観光ドライバーさんが途中でショップに案内するのは、いわば定番のコース。おそらくバックマージンなどの仕組みもあるのでしょうが、アリーさんはとても親切な方ですし、無理に買わなければいいだけの話です。「これも社会科見学のひとつかな」と思い、軽い気持ちで入ってみることにしました。

💡 こういったショップへの立ち寄りは断ってもOK
「寄らなくていいです」と事前にドライバーさんに伝えれば断れる場合がほとんどです。時間を有効に使いたい方は、ツアー予約時や乗車時に一言伝えておくと安心です。

ハイビスカスティーでおもてなし

お店に入ると、すぐに冷たいハイビスカスティーが運ばれてきました。エジプトでは定番のおもてなしで、現地ではカルカデ(Karkade)と呼ばれるお茶です。暑い中を歩いた後の甘酸っぱい一杯は、体に染み渡る美味しさでした。このお茶を片手に、店員さんによる店内ツアーが始まります。

ずらりと並ぶアラバスター工芸

このお店では色んな石材の物を扱っていましたが主なのは、アラバスター(雪花石膏)と呼ばれる石の工芸品のようでした。古代エジプトでは古くから使われてきた素材で、光を透かす独特の質感が特徴です。

💡 豆知識:古代エジプトのアラバスター
「アラバスター」と呼ばれる石には2種類あり、現代では一般的に石膏系(雪花石膏)を指しますが、古代エジプトで使われていたのは方解石系(カルサイト・アラバスター)が主流とされています。ツタンカーメンの副葬品や香油壺、カノポス壺などにも多く使われた素材です。

ルクソールのお土産屋
ここのは別の奥の部屋ですが、かなり高かった

店内には、花瓶や神々の像、カラフルなピラミッドの置物などがぎっしり並んでいました。ライトを当てると石が柔らかく光り、幻想的な雰囲気になります。ツタンカーメンの墓の発見に関するパネル展示もあり、ちょっとしたミニ博物館のような空間でした。

エジプト・ルクソールのお土産屋
石だから重いのでお土産には向いてないような気がします

💡 本物のアラバスターを見分けるコツ
持ったときにヒンヤリと冷たく、ずっしり重いのが石の特徴。逆に軽くて手のひらの温度がすぐ伝わるものは、樹脂製のフェイクである可能性もあるとされています。お土産選びの目安にしてみてください(最終的にはお店の信用と「これが好き」と思える気持ちで選ぶのが一番です)。

小さなカノポス壺をお土産に

とはいえ、せっかく立ち寄ったのも何かの縁。エジプトの経済に少しでも貢献できれば、という気持ちも湧いてきました。

もちろん、こうしたショップはスーク(市場)などと比べると観光客向けの価格設定になっています。正直、提示される金額には驚かされますが、冷たいお茶をいただきながら涼しい店内でゆっくり品定めできる「体験料」だと思えば、それほど悪くない選択かもしれません。

高価なアラバスターの壺には手が届きませんが、「せっかくだし、何か手頃でかさばらないものでも買って帰るか」と、自分への小さなお土産を探すことにしました。

エジプト・ルクソールのお土産屋
奥の部屋の物は価値が高い物のようでした。

結局、「高くなくて重くないもの」という条件で、アラバスターで作られた小さなカノポス壺を購入しました。

🏺 カノポス壺とは?
カノポス壺とは、ミイラ作りの際に取り出した内臓を納めるための容器。古代エジプトの副葬品として使われていたものです。

蓋の形は4種類あり、それぞれ「ホルスの4人の息子」が表現されています:

  • イムセティ(人間の頭):肝臓を守る
  • ハピ(ヒヒの頭):肺を守る
  • ドゥアムトエフ(ジャッカルの頭):胃を守る
  • ケベフセヌエフ(ハヤブサの頭):腸を守る

ツタンカーメンの墓からも、黄金で装飾された豪華なカノポス厨子(容器)が発見されています。

私はなぜ内臓を入れる壷を買ったのでしょう…((+_+)) 謎です。

彫刻の迫力に圧倒!隠れた名所「メディネト・ハブ」

王家の谷で地下の神秘に触れた後、次に向かったのは、ラムセス3世が建てた葬祭殿「メディネト・ハブ(Medinet Habu)」です。

エジプト・ルクソール・メディネト・ハブ正面
メディネト・ハブの入り口です。チケット売り場は別の場所です

ルクソール神殿やカルナック神殿ほど有名ではありませんが、知る人ぞ知る穴場の神殿遺跡。王家の谷ハトシェプスト女王葬祭殿と比べて観光客が少なく、ゆっくりと写真を撮りたい人にはとてもおすすめの場所です。

💡 メディネト・ハブが「穴場」なワケ
ルクソール西岸の半日ツアーでは、王家の谷・ハトシェプスト葬祭殿・メムノンの巨像の定番3点セットが組まれることが多く、メディネト・ハブは時間切れでスキップされがち。「メディネト・ハブも入れて」とリクエストすれば対応してくれるドライバーさんも多いので、保存状態の良い神殿レリーフを見たい方は事前に伝えておくのがおすすめです。

エジプト・ルクソールのメディネト・ハブのチケット売り場
メディネト・ハブのチケット売り場は少し離れたところにあり、ここでチケットを買って車でメディネト・ハブに向かいます

入場料は「220 EGP(日本円で約700円・2024年11月時点)」でした。エジプトの入場料は改定が頻繁なため、訪問前に最新情報の確認をおすすめします。

チケットを購入する場所は神殿とは少し離れた場所でした。ドライバーさんがチケット売り場に先に連れて行ってくれてチケット購入後、メディネト・ハブへ連れて行ってくれました。

一歩足を踏み入れると、他の神殿とは少し違う、力強い空気に包まれていました。

① 拳が入る!?驚異の深彫りレリーフ

メディネト・ハブ最大の特徴は、壁画の彫りの深さです。一般的なエジプト神殿のレリーフは表面を浅く削ったものが多いのですが、ここでは驚くほど深く彫り込まれています。場所によっては、拳が入るのではないかと思うほどの立体感です。光が当たると影がくっきり浮かび上がり、彫られた人物や文字がまるで飛び出してくるように見えます。

メディネト・ハブ 壁画の彫が深い
壁画の彫深いですね

一説では、後世の王に名前を削り取られないよう、あえて深く彫らせたとも言われています。強い日差しの下で生まれる影のコントラストは、まさに芸術品。3,000年以上前の職人たちの技術と執念を感じます。

メディネト・ハブ壁画 彫が深い
深く彫りすぎじゃない?

② 時を止めたような天井の青

もう一つ印象的だったのが、天井に残る鮮やかな色彩です。柱廊の天井には、青・赤・黄色などの色が今もはっきり残っています。特に青色はとても鮮やかで、まるで最近塗られたような印象でした。砂漠の光に照らされた神殿の中でこれらの色を見ると、古代エジプトの全盛期に迷い込んだような気分になります。

メディネト・ハブ天井画 色鮮やかな色が残ってます
これだけ色が残ってるって凄い

③ 戦士の王「ラムセス3世」の巨大レリーフ

入口の巨大な塔門(ピロン)には、ラムセス3世が敵を打ち倒す場面が大きく刻まれています。第1塔門は高さ約22m・幅約63m(資料によっては高さ約24m・幅約68mとする記載もあります)にも及び、ビルでいえば7階建て前後に相当する大きさ。この神殿は単なる葬祭殿ではなく、王の軍事的な勝利を誇示する政治的プロパガンダの場でもありました。

特に有名なのは、「海の民」と呼ばれる謎の民族との戦いの記録です。

メディネト・ハブのレリーフ 海の民をなぎ倒してる壁画
ラムセス3世が外敵(海の民など)をなぎ倒している場面だそうです

🏺 「海の民」とは?
紀元前12世紀ごろに東地中海を席巻した複数の民族による混成集団。ヒッタイトやミケーネ文明の衰退の一因になったとも考えられている謎多き勢力で、その出自は現在も完全には解明されていません。ラムセス3世の治世8年目(紀元前1177年頃)に、ペレセト(ペリシテ人)・チェッケル・シェケレシュ・デニエン・ウェシェシュなどの諸民族からなる「海の民」がエジプトに侵入し、まず陸戦の「ジャヒの戦い」、続いて海戦の「ナイル川デルタの戦い」でラムセス3世が撃退したとされています。彼はこの功績から「新王国時代最後の大王」とも称されました。

このレリーフは、古代エジプト史のみならず世界史規模でも重要な歴史資料として評価されています。静かな王家の谷とは対照的に、ここでは「王の力」と「国家の威厳」がこれでもかと表現されていました。

④ メディネト・ハブだけの「シリア風城門(ミグドル)」

入口近くにある独特な城門は、シリアの砦を模した「ミグドル」と呼ばれる構造で、エジプト神殿では非常に珍しい様式。メディネト・ハブを代表する特徴のひとつです。門の通路の窓の横には、異国人捕虜の頭部が刻まれており、王の戦勝を讃える意匠になっています。

「神殿」というよりも、まるで要塞のような佇まい。葬祭殿でありながら防衛施設の側面も持っていたといわれており、当時のエジプトを取り巻く緊張した国際情勢が伝わってきます。

メディネト・ハブの基本情報

項目内容
正式名称ラムセス3世葬祭殿(メディネト・ハブ)
建造者ラムセス3世(第20王朝2代目・紀元前1186年頃〜紀元前1155年頃)
場所ルクソール西岸
入場料220 EGP(2024年11月時点)
世界遺産「古代都市テーベとその墓地遺跡」として1979年登録
第1塔門高さ約22〜24m・幅約63〜68m(資料により差異あり)
特徴新王国時代の神殿の中でも最も保存状態が良い遺跡のひとつ
見どころ深彫りレリーフ・「海の民」との戦いの記録・天井の彩色・シリア風城門(ミグドル)

メディネト・ハブは外壁や塔門がほぼ完全な形で残っており、新王国時代の神殿建築の姿を最もよく伝える遺跡のひとつとも言われています。ルクソール西岸を訪れるなら、ぜひ立ち寄ってほしい場所です。

📍 場所はこちら:メディネト・ハブ(Google マップ)

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海外旅行の現地ツアー予約サイトおすすめ比較|英語が苦手な初心者向けにタイプ別で解説

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※本記事の入場料等の情報は、記事執筆時点(2026年7月)で確認できる最新情報をもとに記載しています。エジプトは料金改定が頻繁なため、訪問前には最新情報のご確認をおすすめします。


ルクソールの観光スポット・モデルコース・移動手段については、まとめ記事で詳しく解説しています。
【ルクソール観光まとめ】見どころ・モデルコース・行き方・必要日数を解説

今回訪れた場所一覧

スポット名場所
メディネト・ハブ(ラムセス3世葬祭殿)Googleマップで見る

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