※この記事は連載『不安だらけのエジプトひとり旅』の第43話です。
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【エジプト旅行㊷】ハン・ハリーリ市場を歩く|ランプの洪水・大型バスの衝撃・香水瓶購入
ハン・ハリーリ市場の喧騒を抜け、Uberで無事にホテルへ戻りました。手には戦利品の香水瓶たちがずっしり。一旦これらを部屋に置いて一息ついたあと、夜ご飯を食べに再び街へ繰り出します。
お目当ては、ホテルから徒歩圏内にあるエジプトの国民食「コシャリ」の専門店。向かったのは、カイロで最も有名と言っても過言ではない名店「Koshary Abou Tarek(コシャリ・アブ・タレク)」です。
初めてだと戸惑う?名店Koshary Abou Tarekの入り方と注文方法
コシャリとは?
コシャリは、米・マカロニ・スパゲッティ・レンズ豆・ひよこ豆を混ぜ、その上にフライドオニオンとスパイシーなトマトソースをかけたエジプトの国民食です。2025年にはユネスコの無形文化遺産にも登録された、まさにエジプトを代表する一皿です。
さらに「ダッア」と呼ばれるニンニク酢や、辛いソース(シャッタ)を加えて食べるのが現地流。炭水化物オンパレードですが、不思議とクセになる味でした。なお、シャッタはかなり辛いと言われているので、初めて試すなら少量ずつかけて味を確かめるのがおすすめです。
💡 コシャリ豆知識
地味な見た目に反して、コシャリは「歴史を一皿に盛った料理」とも言われています。インドの豆ごはんにイタリアのパスタが合流し、アラブのスパイスで仕上げられた——という成り立ちが指摘されています。
2025年にユネスコの無形文化遺産に登録された際の正式名称は「コシャリ、日常生活の料理とそれに関連する習慣」。エジプト料理としては史上初の登録だったそうで、現地の人にとってコシャリがいかに特別な存在かが伝わってきますね。基本的にお肉を使わないベジタリアン料理なのに、驚くほど満腹感があるのも特徴のようです。
お店に到着すると、そこは圧倒されるほどの熱気と活気!ビル丸ごと一棟がコシャリ専門のお店という、その規模に圧倒されます。

しかし、日本のレストランのような丁寧な案内は一切ありません。1階の調理カウンターは戦場のような忙しさで、注文したくても人が多すぎて話しかける隙もなし。「どうすればいいの?」としばらくオロオロしていましたが、他のお客さんが階段を上がっていくのを見て、私も2階へ。
2階も満席。誰にも声をかけてもらえないので、従業員らしき人を捕まえて「どうやってオーダーするの?」と聞くと、「上に行け」というジェスチャー。さらに上の階まで上がると、ようやく少し空席がありました。私が訪れたときは3階まで上がってようやく席を見つけることができました。

3Fのカウンターの店員さんに「どうやってオーダーすればいいの?」と聞くと、「とりあえず席に座ればいい」とのこと。「座っても誰も来ないのでは……」と感じたので、席に座る前に、近くにいたウェイターさんを捕まえて「コシャリ1つ!」と直撃オーダーしました。「飲み物は?」と聞かれたので、お水も注文。
注文するとすぐにペットボトルの水とレシートのような紙が置かれました。
| コシャリ | 60EGP |
| 水 | 10EGP |
| 合計 | 70EGP(約210円)※ |
※2024年11月時点の価格です。円換算は訪問時の為替レートをもとにした目安で、実際の金額は為替により異なります。
▶ エジプト旅行の費用全体が気になる方はこちら→ 【エジプト旅行費用まとめ】15日間ひとり旅の総額30万円のリアルな内訳を全公開

「安っ!」この価格には思わず驚きました。その3分後にはコシャリも到着。店員さんが目の前でフライドオニオンやソースを豪快に回しかけ、「あとは自分で混ぜて食べてね」と説明してくれました。料金はその場でウェイターさんに支払うスタイルです。
私は現金で払いましたのでクレジットカードが使えるかはわかりません。念のため現金は持ってた方がいいかもしれません。

💡 コシャリの食べ方(初めての人向け)
- まずはスプーンで全体をよく混ぜる(フライドオニオンとトマトソースを全体に行き渡らせるイメージ)
- 「ダッア」(ニンニク酢)を好みで少量まわしかける
- 辛いソース「シャッタ」を少しずつ。味見しながら好みの辛さに調整する
- 自分好みの味になったら完成!
味の感想は……「うん、見た目そのまま!」(笑)。決して美味しくないわけではなく、普通に美味しいのですが、「あ、これ絶対こういう味だよね」と想像していた通りの安心感のある味でした。エジプトに来たなら一度は体験しておくべき一皿です。
後で知ったのですが、この店のコシャリにはサイズがあるようです。私は「コシャリ1つ」と言っただけなので、自分が食べたものが何サイズだったのかはわかりません。
ちなみに私が注文した60EGPのコシャリは、一人で食べるのにちょうどいい量でした。がっつり食べたい人でなければ、十分お腹が満たされると思います。

ちなみに、エジプトの「ローカル飯」つながりだと、ルクソールで食べたハト料理(ハマーム・マフシー)も忘れられない一皿でした。コシャリとはまた違ったエジプトの食体験が気になる方はこちらもどうぞ。
▶ 【エジプト旅行】ルクソールでハト料理(ハマーム・マフシー)に挑戦した話
若かりし日のスティーブ・ジョブズとの攻防
事件は、コシャリを混ぜて食べている最中に起こりました。私の目の前に座った、若かりし日のスティーブ・ジョブズそっくりの男性。

彼はテーブルにあった酢のボトルを手に取ったのですが、そのままかけるとドバドバ出てしまう構造のようでした。

すると彼は、自分の親指でボトルの出口をグッと押さえ、隙間からピピッと量を調整しながら酢をかけ始めたのです。
潔癖症の私としては、少し気になってしまう場面でした。その「親指ダイレクト調整」を思わず見つめていたら、スティーブと目が合ってしまいました。焦って目を逸らすも、彼がまた酢をかけ始めたので、気になって再度見てしまう。
するとスティーブも、手を止めずに「何だよ?」という表情でこちらをじろり。ここでは調味料は指で調整するのが普通なのかな?おそらくみんなやっているのでしょうが、「その指、ちゃんと洗った……?」と気になってしまい、コシャリの味どころではありませんでした(笑)。
ちなみに、例の「親指ダイレクト調整」を見てしまった潔癖症の私は、内心「これでお腹を壊したらどうしよう……」とビクビクしていました。でも結論から言うと、このコシャリでお腹の調子が悪くなることはありませんでした。「エジプト旅行=食あたりが心配」という人も多いと思いますが、少なくとも私の場合、ここのコシャリは問題なし。とはいえ生水や氷は避けるのが無難と言われているので、お腹が弱い方はその辺だけ気をつけておくと安心だと思います。
これから行く人向け|Koshary Abou Tarekのポイント
- 案内は基本ないので、自分で席を探すか店員に声をかける
- 満席の場合は上の階へ移動(店内は複数フロアに分かれており、上の階に行くほど比較的空いている感じでした)
- 注文はウェイターに直接でOK
- 支払いはその場でウェイターに現金払い
- ピークタイムはかなり混雑する
- 英語はあまり通じない雰囲気でしたが、「コシャリ!」の一言+指差しとジェスチャーでなんとかなりました(英語が苦手でも大丈夫!)
📢 Koshary Abou Tarek 基本情報(私が訪れた2024年11月時点)
・場所:カイロのダウンタウン、マアルーフ通り16番地(Champollion通り付近)
・営業時間:朝7:00〜深夜0:00ごろ(深夜まで営業しているお店のようです)
・予算:コシャリ1皿60EGP前後〜(サイズや為替により変動)
・支払い:席に座ってウェイターに現金払い。私はカードを使わなかったので可否は未確認です
・建物:ビル丸ごと一棟がお店。混雑時は上の階に案内されることが多いようです
・Googleマップで「Koshary Abou Tarek」と検索すれば一発で出てきます。もともとは1950年代にカイロの屋台のコシャリ売りから始まったお店とされていて、今ではエジプトを代表する有名チェーンになっています。地元の人で常に賑わっているので、入り方さえ分かってしまえば「観光客もウェルカム」な雰囲気でした。
エジプトの瓶ビールと、明日の作戦会議

店を出て、帰り道にお酒屋さんに立ち寄りました。買ったのはエジプトの定番、STELLA(ステラ)の瓶ビール。ギザのお土産屋で買っておいた古代エジプト風の栓抜きが、ようやく活躍する瞬間でした。やっぱり瓶の方が缶より美味しく感じます。
ちなみにエジプトはイスラム圏なので、お酒は一般の商店やスーパーではあまり見かけません。ビールやワインを買いたいときは、こうした専門の酒販店(リカーショップ)を探すのが基本になります。見つけたときに確保しておくのが正解かもしれません。
▶ ルクソールでもエジプトビールを楽しんだ夜のことを書いています→ 【エジプト旅行】ルクソール最後の夜|エジプトビールとサッカラ(地ビール)

ビールを飲みながら、明日の予定を考えます。エジプトに出発する前までは、明日は「予備の日」くらいに考えていました。しかし、エジプト滞在の途中から「できればサッカラ方面のピラミッドなども見れたらいいな」と思い始め、現地ツアーをずっと探していたのです。ですが、内容や値段がしっくりくるものが見つからないまま、ついに前夜を迎えてしまいました。。
カイロ発のサッカラ・ダハシュールツアーを探すなら、事前にチェックしておくのがおすすめです。現地ツアーを使うとアクセスや段取りが格段に楽になります。ちなみに現地ツアーには様々な種類がありますが、私は「ガイドなし・車とドライバーのチャーターのみ」のプランを所々で利用しました。現地ツアーのガイドはほとんどが英語なので、英語が話せない私にはガイドは不要でした。「ドライバーと意思疎通できるかな?」と不安になるかもしれませんが、翻訳アプリを利用すれば英語が話せなくても問題なくやり取りできます!各社で価格や内容が異なるので、自分に合うプランを比較してみてください。
→ GetYourGuideでサッカラ・ダハシュールツアーを見てみる
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サッカラ(Saqqara)とは?
カイロ南部に位置する広大な古王国時代の墓地遺跡で、世界最古の石造ピラミッドとされる「ジェセル王の階段ピラミッド」があることで知られています。ギザのピラミッドとはまた異なる、初期のピラミッド建設の歴史を体感できる場所です。
▶ ギザのピラミッドの回り方や見どころが気になる方はこちら→ ギザのピラミッド観光完全ガイド|入場料・チケット・回り方・早朝がおすすめな理由
明日の予定は未定。気の向くままに
明後日にはエジプトを去るため、明日が実質的なエジプト観光最終日になります。ですが、ここまでの8日間の旅行で、十分すぎるほど満足できる観光ができたなという思いもありました。
明日は予定を決めず、気ままにカイロを歩いて、その時の気分で行き先を決める——そんな過ごし方も悪くありません。
ステラビールを飲み干し、静かな充実感に包まれながら、この日はゆっくりと眠りにつきました。こうして、カイロでの濃密な一日が静かに終わりました。
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