PR

【エジプト旅行㉙】アスワン到着|ヌビアンスタイルのゲストハウスとナイル川の絶景

夜のナイル川 アスワン
夜のナイル川

※この記事は連載『不安だらけのエジプトひとり旅』の第㉙話です。
前回の記事は↓
【エジプト旅行㉘】ナイル川を望む絶景と二重構造の不思議|コム・オンボ神殿

ルクソールからチャーター車に揺られること約8時間。エドフとコム・オンボ、二つの遺跡を巡る充実した時間のあと、ようやく目的地のアスワンに到着しました。時刻は16時。しかし、ここから一気に「観光地」ではない空気になっていきます。

宿選びで迷った2つの選択肢

アスワンの宿を予約する際、最後まで2つの選択肢で迷っていました。

案A:市街地エリア案B:郊外エリア(今回選択)
立地アスワン駅に近い市街地から少し離れる
利便性スーク・飲食店・タクシーが徒歩圏内周辺に何もない
環境街の賑わいがあるナイル川の景色・静かな星空

今回アスワンに来た最大の目的は、翌日訪れるアブシンベル神殿です。どうせ翌朝4時出発なら、市街地じゃなくてもいいかなと思い、最終的に郊外の宿を選びました。予約したのは「Endo Mando」というゲストハウスです。

Endo Mandoは、アスワン中心市街地から南へ車で約15〜20分、ナイル川東岸のアスワン・ダム(オールド・ダム)に近いエリアにあります。アスワン駅周辺の喧騒からは確実に離れた、文字通りの「郊外」です。

「ホテル」ではなく「ゲストハウス」での洗礼

到着してまず驚いたのが、宿の場所の分かりにくさです。ベテランのドライバーさんですら道を迷うほどの細い路地の先。最終的には車が入れない場所だったので降りて、徒歩で向かいました。

ホテルに向かう途中の路地
車が通れないので歩いて宿に向かいます

入り口の壁に大きく書かれていたのは「GUEST HOUSE」の文字。ホテルだと思って予約したのですが、そこは非常にアットホームなゲストハウスでした。フロントらしき場所はなく、近くにいた人に尋ねると、どこからかオーナーらしき男性を連れてきてくれました。

ゲストハウスENDO MANDO
私以外の宿泊客はいないようでした

宿泊客はどうやら私一人のようです。周りを見渡しても観光客の姿はなく、聞こえてくるのは地元の人たちの生活音だけ。一気に観光地感が薄れ、「現地の生活圏」に入った感覚がありました。

ヌビア文化が彩るカラフルな建物

建物は、目が覚めるほど鮮やかなパステルカラーに彩られていました。特にが印象的で、ところどころにピンクや黄色の装飾が混じり、砂漠の景色の中にあって夢のように映えます。

ヌビア文化の宿
カラフルな宿でした

これはヌビア文化に由来するスタイルです。Endo Mandoはアスワン東岸の郊外に位置するゲストハウスですが、建物のデザインはヌビアの伝統的なスタイルを取り入れた造りになっています。

💡 ヌビア人とは?
エジプト南部からスーダン北部にかけて暮らす民族で、アラブ人とは異なるルーツを持ち、ナイル川流域に古くから暮らす独自の言語・文化を持つ人々です。1960年代に建設されたアスワン・ハイダムによって故郷の村々が水没の危機にさらされ、ナイル川沿いに強制移住を余儀なくされた歴史を持ちます。陽気でカラフルな色遣いを好む民族として知られており、青を基調とした鮮やかな壁画の家並みは「青の村」として観光客にも人気です。

砂漠の景色の中に現れるこのカラフルな街並みは、アスワンならではの光景でした。ちなみに、アスワンには観光地として有名な「ヌビアン・ビレッジ(通称:青の村)」もあり、フェルッカ(伝統的な帆船)やボートで対岸へ渡って訪れるのが定番ルートです。私はEndo Mandoで雰囲気を満喫していたので青の村観光には行きませんでしたが、ヌビア文化に興味がある方はぜひ。

シンプルな客室

私が泊まった部屋も、まさに「手作り」といった温かみのある内装でした。料金は2泊3日で9,264円。エジプトの宿泊費としては決して安くありません。エジプト旅行全体の費用感については、こちらの記事でまとめています。
【エジプト旅行費用まとめ】15日間ひとり旅の総額30万円のリアルな内訳を全公開

Endo Mando部屋
青が多いですね

設備は最小限で、アメニティなし、シャワーを浴びるとトイレまで濡れる、エジプトではよくあるタイプのバスルームでした。とはいえ、こうした不便さもまた旅のリアリティ。贅沢な設備を求めてここに来たわけじゃないので、それはそれで構いませんでした。

バスルーム
部屋にシャワーとトイレがあれば問題ありません。

同じゲストハウスに泊まりたい方は、こちらから予約できます。
Endo Mandoをチェックする(Agoda)

💡 宿予約のコツ:今回の体験から強くおすすめしたいのが、予約前にGoogleマップで宿の正確な位置を確認することです。「車で15〜20分」と聞くと近そうに感じますが、配車アプリが機能しない地域だと、その15〜20分が一気に高いハードルになります。アスワンに限らず、海外で宿を予約する時は「市街地から徒歩で何分か」「駅やバス停から近いか」「タクシーがすぐ捕まる場所か」までセットで確認するのが安心です。

ベランダからの絶景

しかしベランダに出た瞬間、すべての戸惑いは吹き飛びました。目の前に広がるのは、ナイル川の穏やかな流れ。無数のボートが係留され、ちょうど夕日が沈む時間帯で空がオレンジ色に染まっていました。

ベランダからの絶景
まさに絶景

「ここを選んでよかった」

この絶景を独り占めできる贅沢。ナイル川を眺めながらぼんやりしていると、長い移動の疲れもすっと抜けていくようでした。こういう何もしない時間こそ、旅の中では意外と一番贅沢なのかもしれません。

ナイル川の絶景
しばらくベランダから景色を眺めてました

アスワンの他のホテルも探したい方はこちらから。
アスワンのホテルを探す(Trip.com)
アスワンのホテルを探す(Agoda)

配車アプリが使えない誤算

夕日を眺めたあと、近所を散策してみました。しかし驚くほど「何もない」ことに気づきます。市街地へ行こうとUberを起動しますが、まったくマッチングしません。中東でよく使われるCareemも試しましたが、こちらも全滅。

予約時はUberタクシーなどで簡単に市街地まで行けると思ってましたが誤算でした。

カイロ以外では配車アプリが使いにくいという話は聞いていましたが、ここまでとは思いませんでした。結局、市街地へ行くことは諦め、初日は部屋でゆっくり過ごすことにしました。

⚠️ アスワンで配車アプリを使う予定の方へ:私が宿泊した東岸郊外エリアでは、UberもCareemもまったくマッチングしませんでした。アスワン全域で使えないわけではないようですが、少なくとも郊外では当てにしない方が安全です。市街地への移動は、宿のオーナーに頼んでタクシーを手配してもらうのが一番確実です。料金もオーナー経由で交渉してくれることが多いようなので、外で直接交渉するより安心です。アスワン市街地と東岸・西岸を結ぶ公共フェリーもあるようなので、宿の位置によっては徒歩+フェリーの組み合わせも有効かもしれません。

アスワンへのアクセスや市内の移動手段全般については、こちらの記事も参考にどうぞ。
アスワン行き方まとめ|カイロ・ルクソールからのアクセス(飛行機・鉄道・バス比較)

エジプト旅行で使えるアプリの詳細はこちらもどうぞ。
エジプト旅行で使ってよかったアプリまとめ

なお、私はエジプトではahamoを使っていましたが、月30GBまで追加料金なしで使えるので、アスワンでも問題なく繋がりました。海外通信手段の比較はこちらも参考にどうぞ。
海外旅行の通信手段5つを比較|格安SIMユーザーが損しない選び方

Endo Mandoに泊まってみて:良かった点・気になった点

実際に泊まってみての、正直な感想をまとめておきます。

😊 良かった点

  • ベランダから望むナイル川の景色は文句なしの絶景。夕焼けも夜景も最高でした
  • 夜は街灯も少なく、星空も綺麗に見える静けさ
  • ヌビア風のカラフルな建物デザインがフォトジェニック
  • 市街地とは違ったエジプトの雰囲気をそのまま味わえる現地の生活圏

😅 気になった点

  • 市街地から離れているため、観光・買い物・食事はかなり不便
  • Uber・Careemが配車できず、移動手段が大きく制限される
  • 周辺にコンビニ・スーパー・カフェなどがない
  • 夜にアスワン市街地を散歩したい、外で食事したい、という気軽な行動が取りにくい

アスワンの宿選び、結論として

正直に言うと、もし知り合いに「アスワンってどこに泊まればいい?」と聞かれたら、私は市街地エリアをおすすめすると思います。

Endo Mando自体は素敵な宿で、ナイル川の景色や夜景は本当に絶景でした。けれど、市街地から離れている分、移動の自由度がぐっと下がり、配車アプリも使えないとなると、観光や食事の選択肢がかなり制限されてしまいます。「景色は最高だけど、便利さとは正反対」というのが正直なところです。

こんな人向きの宿選びをまとめると、こんな感じです。

こんな方にはおすすめエリア
ナイル川の絶景と静けさを最優先したい/宿でのんびり過ごすのがメインEndo Mandoのような郊外エリア
アスワン市街地も観光したい/夜に散歩したい/食事の選択肢を増やしたい駅周辺・市街地エリア

景色は最高でしたが、利便性とのトレードオフは大きい。これがアスワンに2泊してみた私の正直な結論です。

明朝4時、迎えは来るのか?

今回アスワンに来た最大の目的は、世界遺産アブシンベル神殿を訪れることです。アスワンからアブシンベルまでは約270〜300km、車で片道3〜4時間ほどかかります。砂漠のど真ん中を突っ走る長距離移動のため、ツアーの出発は朝4時前後が一般的。神殿に到着するのは日の出の頃になります。

アブシンベル神殿へのツアーはこちらから探せます。
アブシンベル神殿のツアーを探す(Klook)
アブシンベル神殿のツアーを探す(GetYourGuide)
アブシンベル神殿のツアーを探す(Trip.com)

アブシンベルツアーは往復だけでも6〜8時間近い長距離移動になります。出発前にAudible(Amazon)のオーディオブックやアマゾンミュージックをダウンロードしておくと、ネット環境が良くない場所やオフラインでも快適に聴くことができるのでおすすめです。事前に聞きたい本や音楽をホテルなどのWi-Fi環境があるところでダウンロードしておきましょう。

翌朝4時に、Agodaで予約した送迎車が来る予定。しかし、この街外れのゲストハウスまで、本当に迎えに来てくれるのでしょうか。

迎えに来てくれるはずの業者にメールを送っても返信はなく、WhatsAppの連絡先もありません。「これまでもちゃんと来てくれたし、大丈夫だろう」——そう自分に言い聞かせながら、ナイル川の静寂の中で眠りにつきました。ナイル川の静かな夜景とは裏腹に、不安だけはなかなか消えませんでした。

果たして、私は無事にアブシンベルへ向かうことができるのでしょうか……。

WhatsApp(ワッツアップ)とは? 世界的にシェアの高い、日本でいう「LINE」のようなメッセージアプリです。エジプトを含む中東・欧州では、個人間のやり取りだけでなく、ツアー業者やホテルとの連絡手段として最も一般的に使われています。

夜のナイル川
写真ではわかりにくいですが、星もたくさん見えて綺麗でした

次の記事では、翌朝起きた「予想外のトラブル」をレポートします。
【エジプト旅行㉚】アブ・シンベル神殿に行けない!?送迎トラブルとイシス神殿への転換

「はじめてのエジプト旅行は添乗員付きで安心したい」という方には、JTB旅物語のパッケージツアーも選択肢のひとつです。
JTB旅物語のエジプトツアーを見てみる


アスワン・アブシンベルのまとめ記事はこちらの記事で紹介してます。
【アスワン観光まとめ】アブシンベルの行き方・フィラエ神殿・宿選び・移動手段を解説
アブシンベルへのアクセス方法の詳細はこちらでまとめています。
アブシンベル神殿の行き方まとめ|ツアー・料金・注意点【アスワン発】
「アブシンベルとフィラエ神殿のどちらを優先すべきか迷う」という方には、比較記事もあります。
アブシンベル vs フィラエ神殿 どちらに行くべき?料金・感動・アクセスを比較

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました