※この記事は連載「星空と夜景を追うひとり旅。ときどきナーダム。」の第11話です。前回の記事はこちら。
草原を突き進むタクシー〜車窓に広がる大自然〜
11:00頃、ホステルの前に現れたタクシーに乗り込み、いよいよウランバートル市内を出発!目的地であるツォンジン・ボルドグを目指します。
市内を出てしばらく走ると、それまでの喧騒が嘘のように消え去り、目の前にはどこまでも続くまっすぐな一本道と広大な緑の草原が広がっていきました。

青空と白い雲、そして地平線まで続く緑。窓の外を眺めているだけで、「ああ、本当にモンゴルに来たんだなぁ……」という実感がふつふつと湧いてきます。都会の雑踏から解き放たれていくドライブは最高に心地よい時間でした。
突如現れる巨大すぎる英傑!〜ツォンジン・ボルドグ到着〜
ウランバートルを出発して75分ほど。のどかな草原の風景を眺めていると、突如として丘の上に神々しく輝く「何か」が見えてきました。

……で、デカい!!!Σ(゚Д゚)
遠目からでもはっきりと分かるその存在感。今回途中で立ち寄ってもらった「ツォンジン・ボルドグのチンギス・ハーン騎馬像」です!
ドライバーさんは英語が通じない方だったので特に会話はありませんでしたが、事前に行き先が伝わっていたため、車を駐車場に止め、身振り手振りで「ここで待ってるから!」という感じのジェスチャーをしてくれました。
ちなみに立ち寄りの追加料金(20,000₮)や送迎代は、すべて後で宿にまとめて支払うシステムだったので、ここでの金銭のやり取りも一切なしです。
車を降り、巨大な像へ向かって歩き出します。

近くまで歩いていくと、そのスケール感に圧倒されます。なんと像の高さは40メートル!約250トンものステンレスで覆われた像が日光を反射してギンギラギンに輝いており、「世界で最も背の高い騎馬像」としてギネス世界記録にも認定されているそうです。

「40メートル」の内訳が、実はちょっとややこしい
よく紹介される「40メートル」は、騎馬像だけの高さです。像が乗っている円形の建物(ビジターセンター)が10メートルあるので、地面からの総高は50メートル。ギネス世界記録の登録名は「Largest equestrian statue(最大の騎馬像)」で、この台座を含めた50メートルという数字で掲載されています。
完成は2008年とされています(資料によっては2006年とするものもあります)。モンゴル帝国建国800周年を記念して建てられたもので、彫刻家のD.エルデネビレグ氏と建築家のJ.エンフジャルガル氏が手がけたとのこと。「意外と最近なんだ」と思ってしまいましたが、逆に言えばそれだけ現代のモンゴルにとって大事なシンボルということなのだと思います。
このツォンジン・ボルドグという場所は、若き日のチンギス・ハーンが伝説の「黄金のムチ」を見つけた場所とされており、モンゴルの人々にとっても特別な歴史的スポットなのだそうです。
ちなみに像は東(チンギス・ハーンの生まれ故郷とされるヘンティー県の方角)を向いて建てられているとされています。太陽は東から昇るので、つまり午前中は像の正面に光が当たり、午後は逆に顔が影になりやすいということ。写真を撮りたい方は午前を狙うのがおすすめです。
チンギス・ハーン騎馬像の基本情報|入場料・営業時間・所要時間
ここで一度、実際に訪れて確認できた基本情報をまとめておきます。個人手配で訪問を検討している方の参考になれば嬉しいです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | ツォンジン・ボルドグ(Tsonjin Boldog)。ウランバートル中心部から東へ約54km。標高約1,300mの草原にあり、敷地は約212ヘクタールとされています |
| 高さ | 騎馬像40m+台座(ビジターセンター)10m=総高50m。ステンレス約250トン使用 |
| 営業時間 | 情報源によって9:00〜18:00・10:00〜18:00の両方の記載があり、時期によって変動する可能性があります。最新情報は現地または公式サイトでの確認がおすすめです |
| 所要時間 | 1〜1.5時間ほど見ておくと安心です。私は展示・お土産屋さんを含めて約50分で回りました。 |
| 入場料(大人) | 30,000₮(私のカード請求額は1,412円/2026年7月14日現地確認) |
| アクセス | タクシー・現地ツアー・レンタカーなど。私は宿泊先手配のタクシーで、ウランバートルからツォンジン・ボルドグの宿へ向かう道中に立ち寄ってもらいました(立ち寄りの追加料金20,000₮)。市内から約75分でしたが、交通状況によって変わります |
訪れたのは7月の午後1時過ぎ。展望台はかなり混雑していました。時期や時間帯によっては、もう少し落ち着いている可能性もあります(この点は後で詳しく書きます)。
入場料はいくら?2026年7月に現地で確認してきました
ウェブ上には7,000₮〜20,000₮など色々な情報が出回っていて私自身も出発前に混乱したのですが、現地の運営会社「Genco Tour Bureau」の窓口に貼られていた最新の料金表がこちらです。

| 対象 | 料金 | 日本円換算(目安) |
|---|---|---|
| 大人 | 30,000₮ | 1,412円(私の実際のカード請求額) |
| 子供(7〜16歳) | 6,500₮ | 約306円 |
| 子供(0〜6歳) | 無料 | – |
| 障がいのある方(成人) | 15,000₮ | 約706円 |
| 障がいのある子供 | 無料 | – |
| モンゴル人高齢者(男性60歳以上・女性55歳以上) | 15,000₮ | 約706円 |
窓口にはクレジットカードのマークもずらりと並んでいて、私も実際にクレジットカードで支払えました。
ただし、端末の不調や通信障害などで急に使えなくなることも考えられますので、「カードが使えるらしいから現金ゼロで大丈夫」と考えるのは避けて、入場料くらいは現金でも払える状態にしておくと安心です。
ちなみに私が使ったのはエポスカードです。海外では「カードが使えると思っていたら現金のみだった」という場面もあるので、私はいつもカードと、ATMでキャッシングした現金の両方を持ち歩くようにしています。実際このモンゴル旅行でも、ガンダン寺の拝観料とタクシーは現金のみでした。ATMでの現金の下ろし方や繰り上げ返済のやり方はエポスカード海外キャッシング完全ガイドにまとめています。
持っていくカードの選び方については、こちらの記事でも詳しく書いているので参考にしてみてください。
館内へ突入〜超巨大ブーツと大ムチがお出迎え〜
入場料を払い、騎馬像の台座部分になっている建物の中へ入ると、まず目に飛び込んでくるのが巨大な革製ブーツ!


人間の身長を遥かに凌駕する大きさで、高さは9メートルほど。200枚以上の牛革を使って作られた「世界最大のブーツ」として紹介されているようです(ギネス世界記録として登録されているという記述も見かけましたが、私自身は認定証などを確認できていません)。「世界一の騎馬像の中に、世界一のブーツが入っている」というのが、なんだかモンゴルらしくて好きです。
さらにその横には、伝説にちなんだ巨大な鞭(ムチ)も飾られていました。長さは5メートルほどとされていますが、4メートルとする資料もあり、正確なところはわかりません。いずれにせよ、人が振り回せるサイズではありません。

見逃しやすい2つのポイント
・入口付近のギネス認定証……「世界一背の高い騎馬像」の認定証が掲示されているそうです。私はまったく気づかずに素通りしてしまったので、これから行く方はぜひ探してみてください。
・台座を支える柱の本数……この円形の建物を支えている柱は36本あり、チンギス・ハーンから最後のリグデン・ハーンまで36人のハーン(王)を表しているとされています。ただの飾りだと思って見ていたので、後から知って「ちゃんと見ておけばよかった」と思いました。
行列を避けて階段で上へ!展望台は大渋滞
この施設の目玉は、なんと「馬の頭の部分」が展望台になっているところ!
馬の頭へ登るためのエレベーターがあるのですが、前には長蛇の列……。「これは待っていられない!」と思い、自力で階段を使って登ることにしました。
ちなみに、展望台へと向かう階段の幅は狭かったです。降りてくる人とすれ違う時は少し大変でした。

階段を登り切り、馬のたてがみ部分から外へ出ると、目の前にはチンギス・ハーンのド迫力の顔が!!

……しかし、展望台の上は観光客でギューギュー詰めの大渋滞!人波をかき分けながらの撮影です。

至近距離で英雄と目が合うという不思議な体験をしつつ、人混みの間から振り返ると……360度どこまでも続く地平線!!

大混雑ではありましたが、風が吹き抜ける展望台からの景色はまさに絶景。「かつて大帝国を築いた英雄も、この大地を見渡していたのだろうか」と、歴史のロマンに浸ることができました。
訪れるなら、断然「午前」がおすすめです
私は午後1時過ぎに着いてしまい、エレベーターは長蛇の列、展望台は先端まで行けないほどの人。そこで実感したのですが、この場所は午前中に訪れるのがおすすめだと感じました。理由は3つあります。
午前がおすすめな3つの理由
① 写真が撮りやすい……像は東を向いているので、午前は正面から光が当たります。午後は逆に光が背後から回り込むかたちになり、顔が影に沈みやすくなります。
② 空いている……午前10時頃には駐車場が混み始めたという旅行者の報告もあります。私が行った午後1時過ぎは、まさにピークだったのだと思います。
③ エレベーター待ちが読める……混雑時はエレベーターに列ができます。階段でも登れますが幅が狭く、すれ違いが大変です。なお2026年時点では施設の改修が行われているという情報もあり、エレベーターが動いていない場合もあるようなので、到着したらまず稼働状況を確認しておくと安心です。
ウランバートルから片道75分ほどかかるので、「午前に着く」なら朝9時前後には市内を出ておきたいところです。テレルジ国立公園とセットで回る日帰りプランのツアーなら、騎馬像を先に組み込んでもらうのが良さそうです。
2階にはレストランも
展望台から降りて、2階を通りかかると、入口のフロア案内に書かれていた「ゴールデン・ホイップ・レストラン」と思われる場所を発見。テーブルには白いクロスと青いリボンがかけられ、アーチ型の大きな窓からは草原がそのまま額縁のように見渡せる、ちょっとした特別感のある空間でした。
私が訪れた時は営業してないようでした。

営業してる時、時間に余裕があれば景色を眺めながら一休みするのもよさそうです。
地下展示と伝統衣装コーナー
展望台の人波を通り抜け、続いては地下にある展示スペースへ。
ここには青銅器時代からモンゴル帝国時代に至るまでの発掘品や、当時の武具などが展示されていました。


別の展示室には、金色に輝くチンギス・ハーンの座像も。台座の説明プレートには「Gypsum and chrome(石膏とクロム)」と書かれていました。

モンゴル文字(伝統的な縦書きのウイグル式モンゴル文字)を使った書道展示や、当時の宮廷の様子を描いたと思われる大型の壁画パネルもあり、じっくり見るとあっという間に時間が過ぎていきます。
また、館内にはモンゴルの伝統衣装(デールなど)を着て記念撮影ができるショップや、お土産売り場も並んでいました。トイレも普通に綺麗でした。

お土産コーナーには、チンギス・ハーンの胸像やフィギュア、伝統衣装を着せた人形など、とにかくチンギス・ハーングッズがずらり。棚一面が「チンギス推し」で埋め尽くされていて、思わず笑ってしまいました。
ドライバーと約束した1時間という限られた時間の中で、展示やお土産屋さんを一通り巡り、外へ出ます。

駐車スペースに戻ると、言われた通りドライバーさんが車内でしっかり待っていてくれました。無言のアイコンタクトで乗り込み、見学完了です!
個人手配が不安な人へ:現地ツアーという選択肢も
今回私は宿泊先が手配してくれたタクシーで立ち寄りましたが、ドライバーさんと英語が全く通じなかったこともあり、正直大丈夫かなと思う瞬間もありました。
そもそもこの騎馬像、公共交通で気軽に行ける場所ではありません。「自力での手配やトラブル対応が心配」「テレルジ国立公園とまとめて効率よく回りたい」という方は、現地ツアーを使ってしまうのがいちばん手軽で安心だと思います。
VeLTRA(ベルトラ)でモンゴルの現地ツアーを探す ……予約画面もカスタマーサポートも日本語で完結するので、英語のやり取りに不安がある方はここから見るのがいちばん早いです
GetYourGuideでモンゴルのツアーを比較する ……掲載プランが多いので、「騎馬像+テレルジ」のような組み合わせを幅広く見比べたいときに便利です
いざ、さらに深き草原へ!憧れのゲル宿を目指して
ここからは再びタクシーに乗り込み、本日の最終目的地である「草原のゲル宿」へと向かいます。
巨大な騎馬像を後ろに置き、車はさらに奥へ奥へと進んでいきます。

道路の脇には放牧された馬たちの姿がチラホラ見え始めました。

そして、ついに舗装された道路すらなくなり、車はガタゴトと草原の上のオフロードへと進んでいきました。こんなところ普通乗用車で行けるの?と心配になるような道なき道を進んで行きます。

あの音信不通で私をハラハラさせてくれた「憧れのゲル宿」はいったいどんな場所なのか?
次回、いよいよゲルへチェックインします!実際に泊まった「Kayak Camp」の設備・トイレ・シャワー・食事・Wi-Fiまで、包み隠さずレビューしているのでお楽しみに!
前回の記事は→【星空と夜景⑩】草原のゲル予約で返信が来ない話|個人手配で確認したこと
次の記事は→【星空と夜景⑫】Kayak Camp到着|モンゴルのゲル初体験レビュー(設備・食事・Wi-Fi)


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