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【エジプト旅行㊹】ターメイヤの朝食・タクシー交渉・ダハシュール赤いピラミッド内部体験記

赤いピラミッド エジプト旅行
赤いピラミッド

前回の記事は↓
【エジプト旅行㊸】夜のカイロへ|コシャリ・アブ・タレクの混沌とスティーブ・ジョブズとの攻防

カイロ2日目、予定なしの朝

カイロ滞在2日目。この日は特に予定を決めていなかったので、朝はゆっくりと起床。9時ごろから、少し遅めの朝食をとることにしました。

カイロキャピタルホテルの朝食
カイロキャピタルホテルの朝食です

宿泊したホテルの朝食はビュッフェスタイルではなく、一人分がプレートで運ばれてくるスタイル。そこで出会ったのが、エジプトの伝統的な揚げ物料理「ターメイヤ(Ta’ameya)」でした。

🧆 ターメイヤ(Ta’ameya)とは?
一般的な中東料理の「ファラフェル」に近いですが、エジプトではひよこ豆ではなく「そら豆」を使うのが特徴。外はカリッと、中はしっとりしたハーブの香りが豊かなコロッケのような料理です。エジプトの朝食には欠かせない定番メニューのひとつです。

これが本当に美味しくて、エジプト滞在中でも特にお気に入りの一品になりました。

ターメイヤ
ターメイヤ。おいしかったです

朝食を食べながら、「さて、今日はどうしようか」

「Uberで近くのモールにでも行ってのんびりしようか」
「それとも、Uberの運転手にサッカラまで行けるか直接聞いてみようか」

昨夜から気になっていたサッカラへの思いが、じわじわと頭をもたげてきます。

路上で始まった、タクシードライバーとの「サッカラ交渉」

朝食を終え、外出の準備を整えてホテルを出ます。大通りに出て、まずはUberを呼ぼうとアプリを開いたその時。

「どこか行きたい場所があるのか?」

と、一人の男性(おじさん)が声をかけてきました。話を聞くと、どうやらタクシードライバーのよう。

正直、エジプトの路上タクシーは「ぼったくり」や「トラブル」の評判があまり良くありません。私も最初はかなり警戒しましたが、「これも何かの縁かもしれない」と思い直し、思い切って直球で聞いてみました。

「サッカラを観光したいんだけど、いくら?」

すると彼は「サッカラのどこに行きたいんだ?」と問い返してきました。私は「サッカラの階段ピラミッドだけじゃなく、ダハシュールにある赤いピラミッドや屈折ピラミッドも含めて、主要な場所を全部回りたい」と詳しく伝えました。

🏛️ サッカラ・ダハシュールとは?
サッカラ(Saqqara)はカイロ南部に位置する広大な古王国時代の墓地遺跡で、世界最古の石造ピラミッドとされる「ジェセル王の階段ピラミッド」があることで知られています。
ダハシュール(Dahshur)はサッカラの南に位置するピラミッド群で、「赤いピラミッド」と「屈折ピラミッド」が有名です。ギザの三大ピラミッドより観光客が少なく、近くまで近づけることでも知られています。
両エリアをセットで回るツアーが一般的です。

彼は少し考えたあと、一言。
「フィフティー・ダラー(50ドル)」

値下げ交渉と、脳内計算

「50ドルか……」。心の中では「そのくらいの値段ならアリだな」と思っていましたが、そこはエジプト。とりあえず恒例の値下げ交渉を試みてみます。

「もうちょっと安くならない?」

しかし彼は、「サッカラは遠いし、あちこち回るんだから値下げはできないよ」と頑なな態度。

ここで私の脳内計算が始まります。昨日ホテルで見かけた似たような内容のツアーの案内は、2名以上なら一人60ドル。一人参加の場合は90ドルでした。ホテルのツアーには当然、紹介手数料やマージンが上乗せされています。それを差し引いて考えれば、このおじさんの提示した価格は妥当なのかな?と考えました。というか個人タクシーで50ドルというのは、むしろ「かなり安い」部類に入るのではないか?

「よし、決めた。その値段でお願い!」

ホテルのツアー案内
ホテルで案内されたツアー。右下に「ぼっちは$90」って記載されてます

こうして、予定のなかったカイロ2日目は、急きょ一気に「サッカラ・ピラミッド巡り」へと舵を切ることになりました。

いざ、ダハシュールの「赤いピラミッド」へ

結論から言うと、赤いピラミッド内部は体力に自信がない人にはかなりきつい体験でした。でも、それ以上に得られるものがあったのも事実です。

タクシーに揺られること約1時間。最初に見えてきたのは、ダハシュールにある「赤いピラミッド」です。ギザの三大ピラミッドに次いでエジプトで3番目に大きいと言われていますが、到着してまず抱いた感想はこれでした。

「……全然、赤くないじゃない」

赤いピラミッド
想像してたより大きくて驚きました

名前からして夕陽のような赤さを想像していましたが、実際は落ち着いた茶褐色。もともとは白い石灰岩で覆われていたのが剥がれ落ち、中の石の色が露出して赤っぽく見えるからその名がついたのだとか。でも、個人的には「渋い茶色のピラミッド」という方がしっくりきます(笑)。

そして何より驚いたのが、人の少なさです。ギザのような客引きの怒号もなければ、観光客の行列もなし。砂漠の中にポツンと巨大な建造物がそびえ立つ光景は、ギザよりもずっと「古代の遺物」としての迫力を感じました。

赤いピラミッド
人があまりいなくて混んでないのがいい

入口へ続く階段と、そこからの絶景

この赤いピラミッド、訪問時(2024年11月)は追加料金なしで内部に入場できました。せっかくここまで来たのだからと意気揚々と内部へ向かいます。

赤いピラミッド入口
結構すごいピラミッドなのに、なぜ観光客が少ないのだろう?

内部への入り口は、ピラミッドの中腹あたりにあります。そこまでは、ゴツゴツとした巨大な石灰岩のブロックの間に設置された木製の階段を登っていきます。この段階ですでに、古代の巨大建造物を足で感じているようでテンションが上がります。

そして、入口付近のプラットホームに立ち振り返った瞬間、そこには絶景が広がっていました。

眼下には、見渡す限りの赤茶けた砂漠地帯。その中を、私たちが乗ってきたタクシーや観光バスが小さく模型のように見えます。遠くには別のピラミッドの影もうっすらと見え、自分が今、文明から離れた歴史の只中に立っていることを強く実感させられる——吸い込まれるような青空と砂漠のコントラストでした。

赤いピラミッドからの絶景
赤いピラミッド入口付近からの風景。観光バスやタクシーも少ない

この絶景で十分に元を取った気分になりましたが、本番はここからです。気を引き締めて、いざ内部へ。

【実録】ピラミッド内部への潜入。それは想像を絶する苦行だった

意気揚々と入り口へ向かいましたが、そこには予想だにしない試練が待っていました。

赤いピラミッド入口
ピラミッド入口

① 終わりの見えない「中腰」の下り坂

入り口から内部へと続く通路は、驚くほど狭くて低い!大人が直立して歩くことは不可能で、ずっと中腰のまま約60メートルもの急斜面を下っていかなければなりません。これが想像以上に足腰にきます。しっかりとした手すりを頼りに、一歩一歩慎重に進みました。

赤いピラミッド内部
中腰でしか進めません

② 立ち込める「アンモニア臭」と熱気

さらに追い打ちをかけるのが、内部の空気です。風が全く通らないため、ムワッとした熱気。そして、独特のツンとしたアンモニアのような臭いが鼻を突きます。閉鎖空間でのこの臭いは、精神的にもかなり削られました。

赤いピラミッド内部
先が長いのがおわかりいただけますでしょうか?

③ 辿り着いた「無」の空間

太ももがプルプル震え出した頃、ようやく広い空間(玄室)に辿り着きました。高い天井は美しい階段状になっていて、古代の建築技術の凄さを感じます。……が、中には本当に何もありません。

赤いピラミッド玄室
奥まで行っても特に何もありませんでした

壁画があるわけでも、黄金の宝物があるわけでもない。ただただ、静まり返った巨大な石の部屋。しかし、その「何もない」ことが、かえってここが王の墓であったという神秘性を引き立てているようでもありました。

赤いピラミッド内部はきつい?正直レビュー|ギザとの比較

ぶっちゃけて言うと、「体力に自信がない人や、豪華な内装を期待する人」にはおすすめしません(笑)。帰りはあの急斜面を、今度は中腰で登らなければならないからです。地上に出た瞬間、あまりの眩しさと空気の美味しさに、現代に生還した喜びを噛み締めました。

ギザのクフ王のピラミッドと比べると、大回廊のような開放的な空間はなく、ひたすら狭くて臭い(笑)。しかしギザの内部が観光客だらけで行列になりがちなのに対し、ここはほぼ独り占め状態で入れます。「エジプトで一番冒険してる感」を味わいたいなら、間違いなくここがベストです。

  • 所要時間:往復で約20〜30分(体力次第)
  • 服装:埃っぽく動きも激しくなるので、歩きやすいスニーカーをおすすめします
  • 注意点:普段使わない筋肉を使うので、翌日は筋肉痛になるかもしれません

次に向かったのは、すぐ隣に見えるこれまた不思議な形の「屈折ピラミッド」。赤いピラミッドでの疲労を引きずりつつ、さらにディープなピラミッドの世界へ進みます。

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