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【エジプト旅行㊴】カイロ到着直後にトラブル発生|停電ホテルとお土産屋の押し売り体験
※展示内容に関する注意(2024年11月訪問時点)
私が訪れた2024年11月時点では、ツタンカーメンの黄金のマスクはこのエジプト考古学博物館に展示されていました。
しかし2025年11月、ギザに新設された「大エジプト博物館(Grand Egyptian Museum)」のグランドオープンとともに移設されました。現在、黄金のマスクはエジプト考古学博物館では見られません。
訪問時期によって展示内容が大きく異なるため、最新情報を事前に確認することをおすすめします。
エジプト考古学博物館は想像と全く違った|実際に行って感じた第一印象
カイロ到着直後、思わぬトラブルに遭いながらも、なんとか気持ちを立て直して向かったのが、エジプト観光のハイライトとも言えるエジプト考古学博物館です。
世界史の教科書で一度は見たことがあるであろう黄金のマスクやミイラ、そして数千年前の王たちの遺物——それらが一箇所に集められている場所。
正直なところ、訪れる前は「有名だけど、ちょっと古い博物館なのかな?」という印象もありました。しかし、実際に足を踏み入れた瞬間、その考えは一瞬で吹き飛びます。
そこに広がっていたのは、”展示”というよりも、もはや歴史そのものが無造作に置かれている空間でした。
圧倒的存在感を放つ博物館の外観
こちらがエジプト考古学博物館の外観。ピンク色の重厚な建物が特徴的で、いかにも歴史ある施設といった雰囲気です。

入口前には観光客の列ができており、その人気の高さがうかがえます。中に入る前から「ここにはとんでもないものがある」という期待感がじわじわと高まっていきました。
中に入ると、いきなり”異次元”の空間
館内に入ってまず驚くのが、この広大なホール。
天井の高い開放的な空間に、巨大な像や石碑がずらりと並びます。しかもそれぞれが「レプリカ」ではなく、すべて本物の遺物。

日本の博物館のように丁寧に整列されているというよりも、どこか無骨で、いい意味で”雑多”な展示が続きます。
そのおかげで、「見学している」というよりも遺跡の中を歩いているような感覚に近い体験ができました。
教科書で見た”あの顔”が目の前に
教科書やテレビで何度も見てきた古代エジプトの王の像やマスク。それがガラス越しとはいえ、目の前にあるという事実に、不思議な感覚を覚えました。
しかもここでは、それが特別な存在というよりも、あくまで”数ある展示のひとつ”として並んでいるのが驚きです。
この博物館の凄さは、「一級品が当たり前のように並んでいる」ことにあるのかもしれません。
館内を彷徨っていると、「あ、これ本で見たやつ!」が次から次へと現れます。
まず目に飛び込んできたのは、黒光りする石像。

そう、この圧倒的な王者感。ギザの第2ピラミッドの主、カフラー王です。この「カフラー王像」は古代エジプト彫刻の最高傑作のひとつとされており、硬い閃緑岩を彫り上げた精巧さと、王の威厳を表現した構図が高く評価されています。
実は頭の後ろにこっそりハヤブサ(神様)を背負って守護させているという、いわば『神を背負った男』。
さらに進むと、今度は驚くほどカラフルなご夫婦が。

ラーホテプとネフェルトという、これまた有名な像です。紀元前2600年ごろの古王国時代に作られたとされており、4600年以上前のものとは思えないほど彩色が鮮明に残っていることで世界的に知られています。何がすごいって、この肌の色。昨日塗ったんですか?ってくらい鮮やか。特に奥様のネフェルトさんの凛とした美しさは、現代のエジプト人女性にも通じるものがあります。当時の美男美女カップルだったんでしょうね。
【ハトシェプスト女王の巨大な顔】
不意に現れる、この巨大な顔面。こちらは古代エジプトを代表する女性ファラオのひとり、ハトシェプスト女王です。紀元前15世紀ごろに即位し、古代エジプト史上最も成功した女性統治者のひとりとして知られています。

見てください、このスッと通った鼻筋。数千年前のものとは思えないほど、完璧な状態で残っています。「付け髭」をして男装して政治を行っていたという超パワフルな女王ですが、この穏やかで知的な顔には、女性らしい気品が漂っています。
この完璧な顔で見つめられたら、古代のエジプト国民も「この人についていこう!」と思ったに違いありません。
【ファラオと女神たちの三神像】
1階のメインホールを進むと、2階へと続く吹き抜けの下に、何だか賑やかな3人組(?)が。

こちらはファラオと女神たちが並ぶ三神像(トリアド)。中央のファラオを両脇から女神が守護するこの構図は古代エジプト美術の典型的なスタイルとされており、王権と神性のつながりを表現したものといわれています。
【アメンホテプ3世とティイの巨大すぎる夫婦像】
ホールの入り口に立つと、まずその広さと、奥に待ち構える巨大な影に圧倒されます。突き当たりで「ようこそ!」と言わんばかりに座っているのは、アメンホテプ3世夫妻。

この像、とにかくデカい。近くにいる人間が豆粒に見えるほどのサイズ感で、もはや「家」です。古代エジプトでは、王(夫)を大きく、妃(妻)を小さく作るのが一般的だったのですが、この像では二人がほぼ同じ高さで作られています。奥さんのティイさんの発言力がよほど強かったのか、あるいはアメンホテプ3世が愛妻家すぎて「隣に並んで座ろうよ」と言ったのか……。
目が離せない、リアルすぎる「死者の顔」
そしてこちら、館内を歩いていて思わず足が止まった一点。
リアルすぎる。
……いや、リアルすぎる顔面。

彩色が施された人物の頭部像で、古代エジプトとギリシャ・ローマ文化が融合したスタイルのものとみられます。ミイラに添えられた肖像画や頭部像として作られたとされており、つまりこれは「死者の顔」です。
……なのに、なぜこんなに生き生きしているんですか。
黒々とした瞳はまっすぐこちらを見つめ、しっかり蓄えたひげ、首元には丁寧な装飾。数千年前に作られたとは思えないほどの存在感で、「おい!」と語りかけてくるような気配があります。
博物館の片隅でひっそりと展示されていたのですが、個人的には「インパクトがあった展示」のひとつでした。怖いんだけど、目が離せない。
「黄金のマスク」を守る、現代の最強の守護神
1階の巨大な像たちに圧倒された後、階段を上がった先で待っていたのは、ひときわ長い行列でした。
その先にあるのは、エジプト観光のハイライト、ツタンカーメン王の黄金のマスクが眠る特別展示室。

入り口の青いパネルには、1922年にハワード・カーターがこの世紀の発見をした当時のモノクロ写真が飾られていて、気分を盛り上げてくれます。「これから数千年前の黄金に会えるんだ……」と、並んでいる間も緊張感が走ります。
ちなみに、この中だけは「完全写真撮影禁止」という超厳戒態勢。カメラをしまって、自分の目だけに焼き付ける準備は万端です。さあ、いよいよあの「黄金のマスク」とご対面です……!
「黄金のマスクの部屋の中は撮影禁止だけど、外から入り口越しに、ちらっとでも撮れないかな?」なんて、不埒なことを考えていた私。
カメラを構えて、入り口の奥へとレンズを向けた瞬間でした。

……ヒッ!こわっ。
奥から飛んできたのは、数千年前のファラオの呪い……ではなく、現代のエジプト人セキュリティの方の、氷のような鋭い視線でした(笑)。
ツタンカーメンの黄金を守る、現代の最強の守護神。彼の睨みに、私の邪心は一瞬で打ち砕かれてしまいました。(笑)
ミュージアムショップの様子
展示をすべて見終えると、出口の手前に広々としたミュージアムショップがあります。
ここには、エジプト考古学博物館ならではのレプリカや文房具、書籍などが所狭しと並んでいました。

店内には、ツタンカーメンやバステト神(猫の姿の神様)をモチーフにした置物、ピラミッド型のオブジェなどが大量に並んでいます。真鍮製のような重厚感のあるものから、手のひらサイズの可愛らしい置物まで種類が豊富なので、旅の記念になる一品がきっと見つかるはずです。

特に目を引くのは、やはりツタンカーメンの黄金のマスクのレプリカ。サイズによって価格が分かれており、値札もエジプト・ポンド(EGP)で分かりやすく表示されています。本格的なクオリティのものから、デスクに飾れそうなミニサイズまで揃っていました。

置物だけでなく、エジプトの歴史に関する専門書や、豪華な装飾が施されたアクセサリー類も充実しています。街中のお土産屋さんだと値段交渉が必要なことが多いですが、ここは定価販売なので、ゆっくりと自分のペースで買い物ができるのも嬉しいポイントです。スリが多いエリアでもあるので、店内でも貴重品管理は忘れずに。
▶ カイロの治安・注意点はこちら→ エジプトの治安は危険?一人旅で感じたリアルと注意点まとめ
エジプト考古学博物館を終えて
思わぬトラブルから始まったカイロ観光でしたが、この博物館に一歩足を踏み入れれば数千年前の世界へタイムスリップできる場所でした。
整然とした現代の博物館もいいけれど、歴史がそのままゴロゴロと転がっているような、このタハリール広場に面した考古学博物館。展示品の一部はギザの「大エジプト博物館」へ移設されましたが、この歴史ある建物の中で、無造作に、かつ圧倒的な密度で並ぶ遺物たちを眺める時間は、他では味わえない特別な体験になります。
エジプト考古学博物館 基本情報
| 正式名称 | エジプト考古学博物館(Egyptian Museum in Cairo) |
| 場所 | カイロ・タハリール広場北側 |
| 営業時間 | 9:00〜16:00(毎日)※時期により変動あり |
| チケット窓口 | 8:30〜15:00 |
| 入場料(外国人) | 一般:550EGP・学生:275EGP(2024年11月〜の料金) |
| 入場料(エジプト・アラブ市民) | 一般:30EGP・学生:10EGP |
| 6歳未満 | 無料 |
| 王家のミイラ | 主要ミイラはエジプト文明国立博物館(NMEC)へ移設済み。現在この博物館では見られない |
| 撮影 | スマートフォン撮影は2024年11月時点で無料(ルール変更の可能性あり)/ ビデオ:300EGP(個人利用・同時点) |
| 支払い方法 | クレジットカード(VISAまたはMastercard)推奨 |
| 所要時間 | 2〜3時間(じっくり見ると4〜5時間) |
| 収蔵点数 | 約20万点以上 |
| アクセス | カイロ中心部・タハリール広場沿い。ダウンタウン宿泊なら徒歩でアクセスしやすい |
⚠️ 入場料・撮影ルールはエジプトの観光地全般で変更頻度が高いため、訪問前に必ずエジプト観光省公式サイト(egymonuments.com)で最新情報をご確認ください。
効率よく回るコツ・注意点
【効率よく回るコツ】
- 開館直後(9時台)が最も空いていておすすめ
- ツアー客は1階から回ることが多いため、開館直後は2階が穴場。2階から先に見るのも手
- 館内は広大なので、見どころを絞って回るのが現実的。全部じっくり見ると時間が足りない
- 館内に空調はほぼないため、夏季は特に水分補給・体調管理に注意
【注意点】
- スマートフォン撮影は2024年11月時点で無料。ただし撮影禁止エリアが一部あり、ルールも変更される可能性があるため現地の案内に従うこと
- トイレはあるが、トイレットペーパーを持参すると安心
- スリに注意。混雑時は貴重品管理を徹底すること
- 展示品には絶対に触れない
博物館とピラミッドなどカイロの主要スポットを1日でまとめて回りたい方には、ホテルまで迎えに来てくれるチャーター車付きツアーの利用も選択肢のひとつです。移動手段をまとめて確保できるので、Uberを手配する手間なくスムーズに動けます。
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まとめ
「黄金のマスクが移設されたなら、もう行く価値がないのでは?」と思うかもしれません。しかし実際には、カフラー王像やラーホテプとネフェルト像、ハトシェプスト女王像など、教科書級の遺物が今も大量に残されており、十分すぎるほど訪問価値があります。
むしろ、整然と整備された現代の博物館とは違い、歴史の重みがそのまま空間に漂っているような独特の雰囲気は、ここでしか味わえません。カイロを訪れるなら、ピラミッドと並んで絶対に外せないスポットです。
ただし展示内容は現在進行形で大エジプト博物館へ移設が進んでいるため、訪問前に最新の展示状況を確認しておくことをおすすめします。
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