※この記事は連載『不安だらけのエジプトひとり旅』の第47話です。
前回の記事は↓
【エジプト旅行㊻】サッカラ階段ピラミッド観光|セルダブの覗き穴とタクシー交渉トラブル
エジプト最後の夜|ニューカイロの巨大モールへ
サッカラやダハシュールからホテルに戻り、少し一息。明日はもうエジプトを去る日です。「最後の夜をホテルで過ごすのはもったいない!」と思い、夜のお出かけ先に選んだのは、ニューカイロ地区にあるカイロ・フェスティバル・シティ・モールでした。ダウンタウンからはUberで30〜40分ほど、料金も手頃なので、観光客でも気軽に足を運べます。

ここはニューカイロ最大級のショッピングモールで、数時間前までいた砂漠の遺跡とはまるで別世界の、洗練された現代的な空間が広がっていました。巨大なIKEA(当時エジプト国内で唯一の店舗)をはじめ、世界的な有名ブランドの看板がずらりと並び、夜でも非常に明るく活気があります。
モール内は非常に広大で、20スクリーンの映画館やKidZaniaといったエンタメ施設まで揃っており、カイロの若者や家族連れで賑わっていました。さらに「The Village」と呼ばれる屋外エリアには噴水や野外劇場もあり、夜になると噴水ショーが楽しめるようです。「遺跡の国」というイメージが強かっただけに、ここまで近代的な空間が広がっていることに少し驚きました。ニューカイロは、カイロ中心部の混雑緩和のために東側に開発された新興エリアで、高級住宅街や大型モールが集まっています。富裕層向けの新しい街として急速に発展しており、その勢いを肌で感じられる場所でした。

いろんなお店があり、買い物には困らなさそうです。……が、実際に歩き回ってみると、並んでいるのは他の国でも見かけるお馴染みのブランドばかり。あまり「エジプトならでは」という珍しさは感じられず、結局何も買わずにモールを後にすることにしました。

📍 場所はこちら:Cairo Festival City Mall(Google マップ)
深夜のカイロ、一人で歩いても安全?
モールを後にし、Uberを利用して宿泊先のダウンタウンまで戻りました(エジプトで実際に使って便利だったアプリまとめはこちら)。Uberはアプリで配車でき、料金も明朗会計なので、エジプトでは移動のたびに本当に重宝しました。モールの整然とした雰囲気とは打って変わり、ホテル周辺は夜にもかかわらず、ものすごい熱気と人波にあふれています。

カイロのダウンタウンを夜に歩く際、一番気になるのは治安ではないでしょうか。結論から言うと、大通りに関しては「驚くほど安全」というのが私の実感です(エジプトの治安についての詳細はこちら)。

21時を過ぎても子供連れの家族がアイスクリームを食べていたり、若者グループがカフェで談笑していたりします。エジプトはイスラム教圏ということもあり、日本の繁華街のように深夜の酔客を頻繁に見かけることは、ほとんどありませんでした。カイロは「夜型のリズム」で動いている街で、人の目(自然な監視)が絶えずあることが、逆に安心感に繋がっているようでした。
ただし、注意点もいくつかあります。
一つは「暗い路地」。大通りは明るいですが、一歩裏に入ると街灯が極端に少なくなります。店探しで歩く際も、できるだけ人通りの多い明るいルートを選ぶようにしていました。
もう一つは「交通量」。治安よりも危険なのは「車」です。スピードを出して走っている車もあるので、横断には細心の注意が必要です。
最後の夕食を求めて
「エジプト最後の晩餐」を求めて歩き出しましたが、どの店を覗いても席はほぼ埋まっていて、15分ほど活気ある街並みを眺めながら歩き回ることになりました。ようやく人通りが落ち着いた通りで、それほど混雑していない飲食店を見つけました。

注文して運ばれてきたのは、ワンプレートに盛られたボリューム満点の料理。メインは香ばしく焼かれた「コフタ」です。ひき肉をスパイスで練り、炭火で焼き上げたエジプトの定番肉料理で、お皿の下の方にゴロッと盛り付けられています。

その横には、ほんのりスパイスが効いたエジプト風のご飯と、彩り豊かな生野菜のサラダが添えられていました。コフタの肉肉しさと、さっぱりしたサラダ、そして独特の風味のご飯を一緒に頬張る。シンプルながらも力強い味わいが、旅の疲れた体にじんわり染み渡ります。モールの現代的な快適さも良かったですが、最後にこの街の喧騒の中で食べるこの一皿こそ、15日間のエジプト旅行を締めくくるにふさわしい「カイロの夜」だと感じました。コシャリにターメイヤ、ハト料理、そして道端の生デーツ……振り返れば、食の面でもたくさんの初体験をした旅でした。
エジプトでお酒を手に入れるという「ミッション」
食事を終えた後は、最後の大仕事。イスラム教国であるエジプトでは、どこでもお酒が買えるわけではありません。お酒はスーパーなどではあまり見かけず、手に入れるには酒類販売ライセンスを持つ「酒屋」や、一部のホテル・レストランなどを探す必要があります。
私が利用した店は、宗教的配慮もあり、外からは中が見えないようになっていて少し独特の緊張感がありましたが、入ってみれば冷えたビールが整然と並んでいます。

最後に選んだのは「SAKARA(サッカラ)」ビール。エジプトのビールでは「Stella(ステラ)」も定番ですが、せっかくならこの日訪れたサッカラ遺跡と同じ名前のSAKARAを選びました。SAKARAビールは、Al Ahram Beverages Company製のエジプト産ビールで、その名前は今日訪れたばかりのサッカラ遺跡に由来しています。
ボトルのラベルを指でなぞりながら、今日見てきたばかりの「階段ピラミッド」のシルエットを眺める。その名を冠した現代のビールを飲む……。この時空を超えたようなリンクこそが、歴史の国エジプトを旅する醍醐味かもしれません。軽い飲み口で、暑いエジプトの気候にぴったりの味でした。
部屋でゆっくりとビールを口に運びながら、今回の旅を振り返ります。最初は不安だらけでしたが、遺跡のスケールに圧倒され、人の温かさに触れ、トラブルさえも充実した経験になりました。

正直、少し寂しい気持ちはありましたが、それ以上に「来てよかった」と心から思える旅でした。グラスの中のビールがゆっくりと減っていくのを眺めながら、エジプトで過ごした時間の余韻に、静かに浸っていました。
💡 エジプトの観光はツアーで回るのも手です
現地ツアーを使うとアクセスや段取りが格段に楽になります。私自身、今回のエジプト旅行では「ガイドなしで車とドライバーのみを貸し切る方法」を所々で利用しました。現地ツアーのガイドはほとんどが英語なので、英語が話せない私にはガイドは不要でしたし、「ドライバーと意思疎通できるかな?」という不安も、翻訳アプリを使えば問題なくやり取りできたので安心です。各旅行会社によって価格やプラン内容が異なるため、ぜひご自身の希望に合うものを比較して選んでみてください。予約サイトごとの特徴やタイプ別の選び方は、こちらの記事でも比較しています。
→ 海外旅行の現地ツアー予約サイトおすすめ比較|英語が苦手な初心者向けにタイプ別で解説
▶ カイロ発のツアーを探す(VeLTRA/日本語完結で安心)
▶ カイロ発のツアーを探す(GetYourGuide)
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旅の終わり、そして長い帰路へ
翌朝。宿泊していたホテルの部屋は窓がなかったため、外の喧騒に邪魔されることもなく、静かな朝を迎えました。
ホテルで最後の朝食を済ませ、荷物をまとめます。パッキングを終えると、いよいよ出発です。チェックアウトを済ませ、Uberを呼んでカイロ空港へと向かいました。

カイロ空港ターミナル2に到着。出発までの時間は、プライオリティパスを利用して「Ahlein Premium Lounge(アーレン・プレミアムラウンジ)」で過ごすことにしました。
💳 プライオリティパスとは?
世界1,700カ所以上の空港ラウンジを利用できる会員プログラムです。海外旅行の多い方には、ラウンジで食事・休憩・Wi-Fiが使えるため、長距離移動のストレスが大幅に軽減されます。楽天プレミアムカードにもプライオリティパスが付帯しています。
※2025年1月以降、楽天プレミアムカードで無料利用できるラウンジは年5回まで(6回目以降は1回あたり約35ドル)に変更されました。年に数回の海外旅行で使う方なら、年会費分は十分に元が取れます。なお、私が訪れた当時(2024年)は回数制限がなく、空港ラウンジを気兼ねなく利用できました。カードの詳しい比較は海外旅行のクレジットカード記事でも紹介しています。

グレーのソファと大理石調のテーブルが並ぶ、すっきりとしたモダンな空間で、ビュッフェをつまみながら、これから始まる長い移動に備えて一息つきました。



今回の帰路は、まずアブダビへ向かい、そこで1泊。さらにバンコクへ移動して日本に帰国しました。バンコクには3泊したものの、到着は深夜、出発は早朝だったため、自由に動けた時間はほとんどありませんでした。
ラウンジの静かな空間で、エジプトでの数日間の出来事をゆっくりと振り返りました。一筋縄ではいかないことも多かったけれど、それ以上にこの国が持つエネルギーと歴史の重みに魅了された日々。

さらばエジプト。またいつか、あの賑やかなクラクションが恋しくなったら戻ってきたいと思います。次に来るときも、きっとまた何かトラブルに巻き込まれるのでしょう。でも、それすら楽しみだと思えるくらい、この国が好きになっていました。
今回訪れた場所一覧
| スポット名 | 場所 |
|---|---|
| Cairo Festival City Mall | Googleマップで見る |
続きはこちら↓
【エジプト旅行㊽】帰路編|アブダビ→ドバイ弾丸観光とブルジュ・ハリファ夜景
カイロ周辺には色んな見どころがあります。
▶ カイロ観光まとめ|2日・3日モデルコースとおすすめスポット完全ガイド


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