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台南・大天后宮の参拝方法|「入場料100元」と勘違いしてお供えセットを抱えた話【台湾縦断ひとり旅⑪】

大天后宮の顔出しパネル 台南
大天后宮の顔出しパネル

※この記事は連載「ローカル飯と夜景を追う、台湾縦断ひとり旅。」の第11話です。

前回の記事は→高雄→台南の電車でEasyCardは使える?「新自強」に乗ってペナルティ79元【台湾縦断ひとり旅⑩】

ここから台南編のスタートです!

電車でまさかのペナルティを払いつつ、なんとか台南駅に到着した私。気を取り直して、まずはホテルに荷物を預けに向かいます。

そして身軽になって最初に向かったのが、赤崁楼(せきかんろう)のすぐ近くにある大天后宮(だいてんこうぐう)。台南を代表する廟(びょう)のひとつです。

…なのですが、ここで私は「入場料100元」を払ったつもりが、なぜか線香とお菓子と「あの世のお金」を両手いっぱいに抱えて、廟の中で途方に暮れることになります。

(先に言ってしまうと、大天后宮は入場無料で見学できます。では、私が払った100元は何だったのか…は、このあと明かします)

参拝の作法をまったく知らない観光客が、地元の親切なおばさんに救われるまでのドタバタをお届けします(笑)。

台南駅から歩いてホテルへ(駅前には日本語対応のロッカーも)

台南駅に着いたのは、10月11日(日)の8:30前。まずは今回泊まるホテルに荷物を預けに行きます。

ちなみに、台南駅を出てすぐのところには、日本語対応のロッカーがありました。私はホテルに預けたので使っていませんが、チェックイン前に身軽になって観光したい方や、日帰りで台南に立ち寄る方は利用できそうです。

台南駅前の「置物櫃 BAGGAGE STORAGE」の黄色い看板
台南駅前のコインロッカー
ロッカー。日本語表示もできるようでした
ロッカーの操作画面は日本語表示もできるようでした

💡 台南駅前のロッカー(写真から分かったこと)

  • 場所は台南駅を出てすぐ、ファミリーマートの隣
  • 画面は中国語・英語・日本語・韓国語・タイ語に対応
  • 紙幣が使えて、おつりも出るタイプのようです
  • 掲示によると、駐車場の深夜管制の時間(00:30〜05:30)は荷物を取り出せないようです
  • トラブルのときは、隣のファミリーマートの中にある「松興租車」(08:00〜22:00)へ、という案内がありました

※2026年10月時点の現地の掲示より。料金は現地の案内で確認してください。
※台南駅の周辺では鉄道の地下化工事が進んでいて、2026年末に第一段階の開業が目標とされています。駅まわりの様子やロッカーの場所が変わる可能性もあります。

台南駅から今回泊まるケンブリッジ台南ホテル(台湾では「台南劍橋大飯店」)までは、ゆっくり歩いて20分くらいでした。

ケンブリッジ台南ホテルに荷物を預けて、先に支払い

ホテルに着いたら荷物を預けて、そのタイミングでホテル代の支払いもクレジットカードで済ませました。

金額は1,350元。カード明細では6,954円でした(2026年10月時点)。

このホテル、赤崁楼の斜め向かいにあって、台南の観光名所に歩いて行ける立地のよさが魅力です。部屋や朝食のことは、あらためて紹介します。

荷物を預けて身軽になったところで、さっそく歩いてすぐ近くの廟へ向かいます。

途中で見かけた祀典武廟(入口から写真だけ)

ホテルから大天后宮へ向かう途中に、祀典武廟(してんぶびょう)がありました。三国志の英雄・関羽(かんう)をまつる廟です。

このときは中には入らず、入口から写真を撮っただけでした。

祀典武廟(してんぶびょう)
祀典武廟(してんぶびょう)

赤崁楼・祀典武廟・大天后宮はすぐ近くに集まっていて、あわせて「赤崁文化園区」と呼ばれているようです。歩いて回れる距離なので、台南の観光はこのあたりから始めるのがおすすめです。

大天后宮ってどんなところ?

そして到着したのが大天后宮(台湾では「祀典大天后宮」)。赤崁楼の向かい側にあります。

大天后宮(祀典大天后宮)
大天后宮(祀典大天后宮)

💡 大天后宮の豆知識

  • まつられているのは、海の守り神「媽祖(まそ)」。船乗りや漁師、旅人を守る神様として、台湾で広く信仰されているそうです
  • もとは明(みん)の寧靖王(ねいせいおう)の屋敷で、1683年に寧靖王が亡くなったあと媽祖をまつる廟になり、1684年に媽祖が「天后」の称号を授けられたことが今の名前につながったとされています
  • 1985年に古跡に指定され、現在は国定古跡。官による春と秋の祭典が行われる媽祖廟としても知られています
  • 赤崁楼・祀典武廟などとともに、過去にミシュラン・グリーンガイドの三つ星に選ばれたと紹介されています

台南の観光地としてネットにもよく載っていたので、私は普通に「見学する場所」のつもりで訪れました。

このときは、まさかあんなことになるとは思っていませんでした…。

「入場料100元」だと思ったら…

入口に「100元」と書かれた貼り紙がありました。

「なるほど、入場料100元ね」と思った私は、近くにいたおじさんに100元札を見せて渡そうとしました。すると「そっちの箱に入れて」というようなことを言われます。

大天后宮の100元を入れた箱
この箱に100元入れました

言われたとおり100元を箱に入れて、さあ中へ…と進もうとすると、おじさんがまた何か言ってきます。どうやら「入口に置いてある線香とお菓子みたいなのと、あの世のお金みたいなのを持っていけ」ということらしく、それらを手渡されました。

…え、これ、どうすればいいの?

私は中を見学したかっただけなので、参拝の方法はまったく分かりません。

あとで写真を見返して分かったのですが、この貼り紙は入場料ではありませんでした。書かれていたのは「1份金紙+12支香+任選1包餅乾=100元」。つまり、金紙(きんし)1束+線香12本+好きなお菓子1袋のお供えセットが100元、という意味だったんです。

大天后宮に入ってすぐ右側にあったお供え物
ここで線香とお菓子とあの世のお金を受け取りました

金紙は、台湾の民間信仰で神様などに捧げる紙のお金のこと。日本語では「紙銭(しせん)」と説明されることもあります。私が「あの世のお金」だと思ったのは、これでした。

手渡された金紙・お菓子(旺旺仙貝)・線香のセット
結構な札束です

そして、おじさんが100元を手で受け取らなかった理由も、写真に写っていました。お金を入れる箱(功徳箱)の上に「服務員不收現金」、つまり「スタッフは現金を受け取りません」と書いてあったんです。

おじさん、ちゃんとルールどおりに案内してくれていました。

両手がふさがって、線香に火がつけられない

とりあえず中に進んで、ほかの人たちの様子を観察します。

みなさん、線香に火をつけてお祈りして、香炉(線香立て)に挿していました。

大天后宮の香炉(線香立て)
参拝者は写真左側の黒い香炉(線香立て)に線香2/3くらいを挿してました

しかし私の手元には、お菓子と金紙。これが手をふさいでいて、線香を持つことさえままなりません。

廟内には、ピンクの襟の白いポロシャツを着た、スタッフと思われる方々があちこちにいました(入口で100元の説明をしてくれたおじさんも、同じピンク襟のポロシャツでした)。

そこで、そのうちの一人のおじさんに、カタコトの拙い英語で「これ、どうすればいいの?」と聞いてみました。

大天后宮のスタッフと思われるおじさん
スタッフらしき人に尋ねてみました

「はぁ~!」の一言に心が折れかける

するとおじさんは、ひと言。

「はぁ~!」

おそらく「何を言ってるんだ?」という意味だったのだと思います。でもそのときの私は、怒られたのかと思って引き下がりました。

もしかしたら、地元の人たちが真剣にお祈りしているところに「観光客が興味本位で来るなよ」と思われているのでは…!

「しまった、安易な気持ちでこういうところに来るべきではなかった。私はいま、地元の人たちからすると超失礼な外国人だと思われている」

ここに来たことを、本気で後悔しました。台南の観光地としてネットにもよく載っていたので、普通に訪れていい場所だと思っていたんです。

とはいえ、両手に持っている線香とお菓子と金紙を、どうにかしなければなりません。このまま持ったまま歩くわけにはいかないし、入口に返しに行った方がいいかな…と考えてました。

💡 「はぁ~!」の正体は?

推測ですが、台湾の中国語には「蛤(há)?」という、「え?」「何?」と聞き返すときによく使う言葉があるそうです。おじさんの「はぁ~!」も、怒っていたのではなく、英語が聞き取れなくて「え、何?」と聞き返しただけだった可能性があります。言い方が強く聞こえても、怒っているとは限らないようです。とはいえ、あのときのおじさんが本当は何と言ったのか、怒っていたのかどうかは、結局分からないままです。

いきなり「はぁ~!」と言われると、なかなかの衝撃です。私のようなガラスの心の持ち主の方は、心がひび割れそうになるかもしれないので、どうか気を付けてください(笑)。

救世主、親切なおばさん現る

さっきから困っているのを見ていたのであろう、近くにいたおばさんが「ここで線香に火をつけるのよ」というようなことを、ジェスチャーで伝えてくれました。

「シィェシィエ(ありがとう)」とお礼を言って火をつけようとしますが、やっぱりお菓子と金紙が手をふさいでいて、うまくいきません。

そこで、お菓子と金紙をおばさんに見せて、ジェスチャーで「これはどうするの?」と聞いてみました。

するとおばさんは「あそこに供えるのよ」と、またジェスチャーで教えてくれます。見てみると、テーブルの上に金紙やお菓子が置かれていました。

再び「シィェシィエ」とお礼を言って、お菓子と金紙をお供えしました。これでようやく両手が空きました!

テーブルの上に金紙やお菓子が置かれました
写真に写ってるテーブルの上に私もお供えしました

そして、線香に火をつけようとさっきの火元へ行くと…

なんと火が消されていました!

これはどうすればいいんだ…。スタッフの人に聞いても、また「はぁ~!」と言われそうだし…。

と思っていたら、さっきの親切なおばさんが、わざわざ自分のお祈りの最中に来てくれて、火をつけてくれました。火は、ガスコンロのようにひねってつけるだけでした。

線香に火をつけるためのガスコンロのような物
このガスコンロみたいなので線香に火をつけます

本当に、このおばさんには感謝しかありません。この超親切なおばさんに出会わなければ、私は金紙と線香をホテルまで持ち帰っていたかもしれません(笑)。

見よう見まねでお祈り、そして線香の行方

おばさんに再度お礼を言って、ほかの方がお祈りしている後ろで、私も見よう見まねでお祈りします。

ほかの人たちを見ていると、線香の3分の2くらいを香炉に挿して、残りの数本は持ったまま、別の場所でまたお祈りしていました。私もそれをマネして、数本を持ったまま移動します。

そこでお祈りしたあと、ほかの方々の線香はスタッフの方がまとめて回収していきました。…が、私が後ろにいすぎたからなのか、私の分だけ回収されません。

仕方がないので、線香を持って最初の香炉まで戻り、そこに挿しました。

やっぱりスタッフのおじさん、怒ってたのかも…(笑)。いや、たぶん後ろすぎて気づかれなかっただけ、と思うことにします。

境内を見学、そして顔出しパネル!

お祈りを終えて、廟内のほかの場所も足早に見学しました。

大天后宮の内部
大天后宮の内部

境内には縁結びの神様「月下老人(げっかろうじん)」もまつられていて、恋愛にご利益があると言われています。

大天后宮の中
大天后宮内部

外には、青い壁に龍が描かれた塔のような金炉(金紙を燃やす炉)もありました。若い人たちが金紙を燃やしていて、炉の中では炎が勢いよく上がっていました。

龍が描かれた青い金炉と、炉の中の炎
金紙を燃やしてた若い人たちはスタッフの方なのでしょうか?

金炉の横の貼り紙によると、環境への配慮から金炉を使えるのは毎日7:00〜17:00。それ以外の時間は、金紙を拝殿の供え物台の左側に置いておけば、廟がまとめて処理してくれるそうです(2026年10月時点の掲示より)。運用が変わることもあるので、訪れたときは現地の掲示を確認してください。

あの日は観光客らしき人を見かけませんでしたし、写真を見返しても地元の人っぽい方ばかり。観光地の感覚で訪れてしまったことを、本当に反省しました。地元の人たちを不快な気分にさせてしまったかもしれません。

しかし。

そんな反省モードの私の目に飛び込んできたのが…

顔出しパネル!

媽祖と両脇の神様の顔出しパネル
まさかの顔パネル!

真ん中に媽祖さま、両脇には赤と緑の神様。正殿の媽祖像の両脇にも赤と緑の神様が立っていたので、推測ですが、媽祖を守る「千里眼(せんりがん)」と「順風耳(じゅんぷうじ)」がモデルなのかもしれません。

…顔出しパネルがあるということは、観光客もちゃんと歓迎されている、ということですよね(たぶん)。

🌿 初めての大天后宮、参拝の流れ(私が見よう見まねでやったこと)

  1. 入口でお供えセット(100元)のお金を功徳箱に入れる(スタッフは現金を受け取りません)
  2. 金紙・線香・お菓子のセットを受け取る
  3. お菓子と金紙は、先に供え物のテーブルへ(両手が空いて動きやすくなります)
  4. 火元で線香に火をつける(ガスコンロのようにひねるだけ)
  5. ほかの人のお祈りの後ろ側から、静かにお祈り
  6. 線香を香炉に挿す(周りの人を見ていると、3分の2くらい挿して、残りは別の場所でお祈りしてから挿していました)

※これは私が現地の掲示とほかの参拝者の様子を見てやったことで、正式な作法を確認したものではありません。線香の本数や供え方、祈る場所は、現地の案内に従ってください。
※大天后宮は入場・参拝とも無料とされています。100元のお供えセットは入場料ではないので、見学だけなら買わなくても大丈夫そうです。
※功徳箱には悠遊カード(EasyCard)やLINE Payの案内もありました(2026年10月時点の掲示より)。
※迷ったら、周りの人をよく観察するのがいちばん。困っていると、親切な人が助けてくれるかもしれません。

大天后宮で感じたこと

作法も分からず飛び込んで、ドタバタしっぱなしの大天后宮でした。

正直に言うと、このあと赤崁楼を観光しているあいだも、「大天后宮、行かなければよかったかな…」と少し落ち込んでいました。観光客が興味本位で行くべき場所ではない雰囲気だったし、参拝に来ていた人たちに不快な思いをさせてしまったかもしれない。お祈り中のおばさんにも迷惑をかけてしまったし…と、ぐるぐる考えてしまって。

でも、この記事を書くためにいろいろ調べてみたら、大天后宮は台南を代表する観光名所としてガイドブックやネットで紹介されていて、観光客が訪れても問題ないようでした。少し安心しました。

あの日ほかの観光客を見かけなかったのも、もしかしたら私が訪れたのが朝早めの時間だったからなのかもしれません。

それに、言葉の通じない外国人のために、自分のお祈りの最中にわざわざ火をつけに来てくれたおばさんには、本当に感謝です。

地元の人たちの祈りの場にお邪魔させてもらう、という気持ちさえ忘れなければ、大天后宮は台南の歴史と信仰を肌で感じられる、とても魅力的な場所だと思います。これから行く方は、ぜひこの記事の参拝の流れを参考にしてみてください(合っているかは分かりませんが…。なにせ線香を回収してもらえなかった私なので(笑))。

そして最後にひとつだけ。ガラスのハートの持ち主のみなさん、もし「はぁ~!」と言われても、ショックを受けないでください(*´Д`)

このあとは、すぐ近くの赤崁楼へ向かいます。

🌿 台南の観光を効率よく回りたいなら

台南は古跡や廟、ローカルグルメの名店があちこちに点在している街です。限られた日程で回るなら、現地ツアーや事前のチケット手配をうまく取り入れてみるのもいいと思います。各社で価格や内容が違うので、見比べてみてください。

💡 大天后宮の基本情報

  • 名称:祀典大天后宮(大天后宮)
  • 入場料:無料(100元はお供えセットの料金で、入場料ではありません)
  • 開いている時間:6:00〜21:00と案内されていることが多いようです(5:30からとする紹介もあります)
  • 金炉の利用時間:7:00〜17:00(現地の掲示より)
  • 住所:台南市中西区永福路二段227巷18號
  • 見どころ:媽祖像、歴史ある扁額や彫刻、月下老人、顔出しパネル(笑)

※2026年10月時点。祭典や行事で変わることもあるので、訪れる前に確認してください。

次の記事は→台南・赤崁楼の入場料・見どころ・所要時間|オランダ時代の城跡と2階からの眺め【台湾縦断ひとり旅⑫】

場所一覧

場所ひとこと地図
台南駅駅を出てすぐ、ファミリーマートの隣に日本語対応のロッカーありGoogleマップ
ケンブリッジ台南ホテル(台南劍橋大飯店)今回の宿。駅から歩いて約20分Googleマップ
祀典武廟関羽をまつる廟。※今回は入口から写真のみGoogleマップ
大天后宮(祀典大天后宮)媽祖をまつる国定古跡。台南市中西区永福路二段227巷18號Googleマップ
赤崁楼大天后宮のすぐ近く。※次に向かった場所Googleマップ

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