※この記事は連載「ローカル飯と夜景を追う、台湾縦断ひとり旅。」の第15話です。
前回の記事は→台南孔子廟の入場料・見どころ|日本語パンフレットと伝統楽器の生演奏【台湾縦断ひとり旅⑭】
台南孔子廟を出たあとは、歩いて林百貨(ハヤシ百貨店)へ。
日本統治時代の1932年に開業した、台湾に残るレトロな百貨店です。昔ながらの針式の階数表示がついたエレベーター、屋上の神社、そして台湾らしいおみやげがぎっしり並ぶ売り場。珍しいものが多くて、見ているだけで楽しい場所でした。
この記事では、各フロアの見どころや屋上の神社、混雑するエレベーターに乗るときのちょっとしたコツを紹介します。
💡 林百貨の基本情報
- 名称:林百貨(台湾表記:林百貨/ハヤシ百貨店)
- 営業時間:11:00〜21:00とされています
- 入場料:無料(2026年10月の訪問時。買い物をしなくても見学できました)
- 住所:台南市中西区忠義路二段63號
- 行き方:台南孔子廟から歩いて約10分
- 滞在時間:私は約35分(11:45頃〜12:20頃)
※2026年10月時点。営業時間は変わることがあるので、訪れる前に確認してください。
台南孔子廟から歩いて10分
台南孔子廟から林百貨までは、歩いて10分くらいでした。着いたのは11:45頃です。
建物の1階の外側は、日本の昔の商店街のようなアーケード(台湾では「騎楼」)になっています。ピカピカに磨かれた床に、木の格子窓。古い建物なのに、とてもきれいに手入れされていました。

この日の台南はとにかく暑かったのですが、中に入るとクーラーが効いていて涼しい!私が訪れたときは、街歩きの休憩にもよさそうだなと感じました。ただ、人は多くて少し混んでいました。

1932年開業、「台南の銀座」にあった百貨店
入口の解説板には、日本語の説明も書かれていました。
林百貨は、日本統治時代の1932年(昭和7年)12月5日に開業した百貨店です。当時「台南の銀座」と呼ばれた末広町にあり、5階建ての建物は「五層楼仔(5階建てのビル)」とも呼ばれていたそうです。
1998年に台南市の古跡に指定され、その後の修復を経て、2014年6月に文化・クリエイティブ商品を扱う百貨店として再オープンしました。私が訪れたときは、再オープン12周年を記念したポスターも飾られていました。

林百貨のフロアガイド|1階〜6階に何がある?
フロア案内には日本語も書かれていて、各階はこんな構成でした。
| 階 | 内容 |
|---|---|
| 1F | 台南の名産品・おみやげ・お茶・スイーツ |
| 2F | 手づくり雑貨・工芸品・香りもの |
| 3F | ファッション・セレクト雑貨 |
| 4F | イベントホール・書店 |
| 5F | 台湾の軽食・カフェ(林珈琲) |
| 6F | 記念品ショップ・神社・展望台 |

1階〜3階は、台湾らしいおみやげがいっぱい
1階は、白い柱とレトロなペンダントライト、オレンジと黒の市松模様の床が印象的なフロア。台南のお菓子やお茶の箱が、ずらりと並んでいました。
屋台のような木のワゴンでは、台南限定の「虱目魚生乳捲」というロールケーキも紹介されていました。台南でよく食べられているという魚・サバヒー(虱目魚)の名前が入っていて、思わず二度見してしまいました。

2階・3階には、台湾らしいデザインの雑貨がたくさん。台湾の料理が描かれた靴下、ハートの目をした餃子の小銭入れ、タピオカミルクティーや台湾黒熊の刺しゅうが入ったドリンクバッグなど、珍しいものが多くて見ていて飽きません。

台南の老舗布屋さん「錦源興」のコーナーには、カラスミ柄の林百貨限定トートバッグ(580元)も並んでいました(2026年10月時点の店頭表示)。

⚠️ 撮影禁止の売り場もあります
一部のお店の棚には「作品の写真撮影はご遠慮ください」という日本語の貼り紙がありました。写真を撮る前に、まわりの掲示を確認しておくと安心です。
5階には「林珈琲」と豆花のお店
5階のテラスには、レトロな女性のイラストの看板が目を引く林珈琲(HAYASHI CAFÉ)がありました。

店先のメニューには、かき氷やラテ、プリンのほかに、「椪餅佐明治香草冰淇淋(ポンビンのバニラアイス添え)」も。前回、旧来発餅舗で買ったポンビンが、ここではカフェのスイーツになっていました。

同じフロアには「山海豆花(MATA Tofu Pudding)」という豆花のお店も入っていました。どちらも、席を使う場合は1人1品以上の注文が必要とのことです(日本語でも書かれていました)。私は入らなかったので、営業時間や値段は店頭で確認してください。
屋上には、台湾の店舗建築に唯一残る「屋上神社」
5階から外の階段を上ると、屋上(6階)に出ます。
青空の下、オレンジのタイルが広がる屋上には、林百貨の「林」マークが入ったポンビンのような丸いオブジェがころころと並んでいて、なんだか肉まんみたいでかわいかったです。
旗竿には「林」の旗がはためいていました。

屋上の奥にあるのが、石の鳥居と灯籠が並ぶ神社です。

解説板によると、この神社は「末広社(すえひろしゃ)」といい、開業から半年後の1933年5月12日に完成したもの。当時は一般には公開されていない場所だったそうです。そして、台湾の店舗建築に今も残る唯一の屋上神社とされています。

台湾のデパートの屋上で、日本の鳥居と灯籠を見ることになるとは思っていなかったので、ちょっと不思議な気持ちになりました。
屋上に残る戦争の跡
屋上には、もうひとつ見ておきたい解説板があります。
太平洋戦争中の1945年3月1日、台南は激しい空襲を受け、林百貨も屋上や一部の床が大きな被害を受けたそうです。建物の正面の傷は修復で埋められましたが、屋上には今も、爆撃や機銃掃射の跡が残っているとのこと。屋上を訪れたら、神社だけでなく、この解説板もぜひ見てみてください。

かわいいグッズやカフェが並ぶ明るい百貨店ですが、こうした歴史も一緒に残されているんですね。
屋上の記念品ショップも楽しい
屋上には、赤い丸ポストが目印の林百貨 記念品販売店も。ポストには「國内郵件(国内郵便)」「國外郵件(国外郵便)」の投入口がありました。

丸い窓が並ぶ店内には、台湾らしいマグネットやポストカード、台湾限定デザインのハローキティのグッズなどがぎっしり。「台湾小磁燈」という光るマグネット(220元)や、手描きイラストのポストカード(70元)など、小さくて持ち帰りやすいものが多く、おみやげ選びにちょうどよさそうでした(2026年10月時点の店頭表示)。

私は何も買いませんでしたが、珍しいものばかりで、見て回るだけでも十分楽しめました。
昔ながらのエレベーターは「降りるとき」に乗るのがおすすめ
林百貨の名物が、エレベーターです。
解説板によると、林百貨は南台湾で最も早く近代的なエレベーターを取り入れた建物のひとつ。当時はエレベーターガールが操作していて、「林百貨に行ってエレベーターに乗る」こと自体が、台南の人たちのおしゃれな楽しみだったそうです。
扉の上には、ローマ数字の上を針が指す、昔ながらの半円形の階数表示。今もこの針が動いていて、エレベーターがどこにいるのか分かるようになっています。

私は帰りに、上の階から降りるときにエレベーターに乗りました。中はかなり狭かったです。乗れる人数は5人までという案内が、日本語でも貼られていました。

上の階へ行くときは、1階のエレベーター前に順番待ちの列ができていましたが、降りるときは誰も並んでいませんでした。

🌿 エレベーターに乗ってみたいなら、降りるときがねらい目
私が訪れたときは、上りは1階に順番待ちの列ができていましたが、帰りに上の階から乗ったときは待たずに乗れました。階段を使える方なら、上りは階段で各フロアを見て回り、帰りにエレベーターで降りるのもひとつの方法です。ただし、混雑状況によっては下りも待つことがあるかもしれません。エレベーターはベビーカーや体の不自由な方が優先なので、エレベーターが必要な方は無理に階段を使わず、現地の案内に従ってください。
林百貨の所要時間は?
私の滞在時間は、11:45頃から12:20頃までの約35分でした。各フロアを見て回り、屋上の神社や戦争の跡、記念品ショップ、エレベーターまで体験しました。買い物やカフェでの休憩はしていません。
ひととおり見学するだけなら、私のように30〜40分ほどでも回れます。おみやげをじっくり選んだり、5階のカフェで休憩したりするなら、もう少し時間に余裕をもっておくと安心です。
林百貨で感じたこと
レトロな建物に、台湾らしい珍しいおみやげ、屋上の神社と戦争の跡、そして針式のエレベーター。林百貨は、ただのおみやげ屋さんではなく、台南と日本の歴史に触れられる場所でした。
何も買わなくても、見て回るだけで十分楽しめます。入場無料で、私が訪れたときは中がクーラーで涼しかったので、暑い台南の街歩きの合間に立ち寄るのもおすすめです。
このあとは、フルーツの名店「莉莉水果店」へ向かいます。
次の記事は→台南・莉莉水果店のメニューと値段|注文方法・日本語メニュー・フルーツかき氷【台湾縦断ひとり旅⑯】


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