エジプト南部にあるルクソールは、古代エジプトの都「テーベ」があった場所として知られる、世界でも屈指の遺跡都市です。ナイル川を挟んで東岸と西岸に数多くの神殿や王墓が点在しており、「世界最大の野外博物館」と呼ばれることもあります。

カイロのピラミッドが有名なエジプトですが、遺跡の規模や密度という意味ではルクソールの方が圧倒的。カルナック神殿や王家の谷など、古代エジプト文明を代表する遺跡が集中しています。
古代エジプト文明の壮大さを体感するなら、むしろルクソールの遺跡群は外せません。
この記事では、実際にルクソールを訪れた経験をもとに、おすすめ観光スポット・東岸と西岸の違い・効率的な回り方・必要な旅行日数などをまとめて解説します。
ルクソール観光の基本:東岸と西岸
ルクソール観光を理解するうえで重要なのが、ナイル川を挟んだ「東岸」と「西岸」という考え方です。
| 東岸 | 西岸 | |
|---|---|---|
| 古代の意味 | 生者の世界・神々の世界 | 死者の世界 |
| 主な遺跡の種類 | 神殿 | 王墓・葬祭殿 |
| 代表スポット | カルナック神殿・ルクソール神殿 | 王家の谷・ハトシェプスト女王葬祭殿 |
| 観光の目安 | 半日〜1日 | 半日〜1日 |
東岸(神々の世界)
東岸には、古代エジプトの神々を祀る巨大な神殿が集中しています。太陽が昇る東は「生者の世界」とされ、カルナック神殿やルクソール神殿など、宗教儀式の中心地となる建造物が建てられました。

西岸(死者の世界)
一方、西岸は王墓や葬祭殿が集まるエリアです。太陽が沈む西は「死者の世界」と考えられていたため、王や貴族の墓は西岸に作られました。西岸には王家の谷・ハトシェプスト女王葬祭殿・メディネトハブなど、ルクソールを代表する遺跡が集中しています。半日〜1日かけて観光する人が多いです。

ルクソールのおすすめ観光スポット
カルナック神殿(東岸)
ルクソール最大の見どころとも言えるのがカルナック神殿です。古代エジプト最大級の神殿複合体で、数千年にわたり歴代のファラオによって増築され続けてきました。特に有名なのが、134本の巨大な石柱が並ぶ「大列柱室」。中央の柱は高さ約21メートルにも達し、圧倒的なスケールはルクソール観光のハイライトのひとつです。
敷地は約100ヘクタール(東京ドーム約21個分)と広大で、歩いても歩いても遺跡が続きます。「神殿」というより、「古代都市」を歩いているような感覚です。

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ルクソール神殿(東岸)
ナイル川のすぐそばに建つルクソール神殿は、夜のライトアップでも有名な神殿です。カルナック神殿とはスフィンクス参道(約2.7km)で結ばれており、古代には「オペト祭」の際に神像が運ばれるパレードが行われていました。
夜は昼間の遺跡観光とは一味違う幻想的な雰囲気が楽しめるので、夜に訪れるのもおすすめです。なお、営業開始時間については現地の看板とGoogleマップの情報が異なるケースがあるため、訪問前に最新情報を確認してください。

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王家の谷(西岸)
新王国時代のファラオたちが埋葬された王墓群です。有名なツタンカーメン王の墓もここで発見されました。現在までに64基の墓が発見されており、内部には色鮮やかな壁画が残されています。ルクソール観光では必ず訪れる定番スポットです。
共通チケット(1枚で3つの墓を選んで入場可)のほか、ツタンカーメンの墓など人気の墓は別料金が必要です。チケットの支払いはクレジットカードのみ・現金不可なので注意してください。

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ハトシェプスト女王葬祭殿(西岸)
古代エジプトで数少ない女性ファラオとして知られるハトシェプスト女王の葬祭殿です。断崖絶壁を背景に建つ3段構造の神殿は、ルクソールの遺跡の中でも特に美しい建築のひとつとされています。岩壁と神殿が一体となったシルエットは、写真でも何度も見ていたはずなのに、実際に目の前にすると想像以上の迫力がありました。

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メディネト・ハブ(西岸)
ラムセス3世が建設した葬祭殿で、保存状態の良いレリーフが多く残っています。他の遺跡と比べて観光客が少なく、ゆっくり見学できる穴場的なスポットです。「拳が入るほど」とも言われる深彫りのレリーフや、天井に残る鮮やかな彩色など、カルナック神殿やルクソール神殿とはまた違う魅力があります。

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メムノンの巨像(西岸)
平原にぽつんと佇む2体の巨像。かつてはアメンホテプ3世の巨大な葬祭殿が建っていましたが、現在残っているのはこの巨像のみです。入場無料で気軽に立ち寄れるため、西岸観光の締めくくりに訪れる人が多いスポットです。

【エジプト旅行⑲】ルクソール西岸半日ツアー体験記|王家の谷・ハトシェプスト神殿・メムノンの巨像を巡る
ルクソール観光は何日必要?
| 日数 | 観光できる範囲 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 1日 | 王家の谷・ハトシェプスト・カルナック神殿など主要スポットのみ | 乗り継ぎや短期滞在の人。かなり忙しいスケジュールになります |
| 2日 | 西岸1日+東岸半日。主要スポットを余裕を持って観光できる | 一般的なルクソール観光に最もおすすめの日数 |
| 3日以上 | メディネト・ハブ・デイル・エル・メディナなどマイナー遺跡まで | 遺跡好き・ゆっくり観光したい人にはベスト |
私は今回3泊したことで、西岸ツアー・東岸神殿・夜のルクソールと、かなり充実した観光ができました。時間に余裕があるなら最低2日、できれば3日の滞在がおすすめです。
ルクソール観光モデルコース(2日間)
| 日程 | 時間帯 | スポット |
|---|---|---|
| 1日目 | 午前〜昼 | 西岸観光(王家の谷・ハトシェプスト女王葬祭殿・メムノンの巨像) |
| 午後〜夜 | カルナック神殿 → ルクソール神殿(夜のライトアップ) | |
| 2日目 | 午前 | 西岸追加(メディネト・ハブ・気球ツアーなど) |
| 午後〜夜 | ルクソール神殿(昼間に見学) → 夜散歩・スーク(市場)探索 |
ルクソールへの行き方
| 出発地 | 移動手段 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| カイロから | 飛行機 | 約1時間(最も便利) |
| 寝台列車 | 約10〜12時間(夜行で移動・宿泊費節約) | |
| アスワンから | チャーター車・バス | 約3〜4時間 |
| ナイルクルーズ | 2〜4泊かけてナイル川を北上 |
私がネットで調べた限りでは多くの旅行者はカイロから入り、ルクソール → アスワンの順に南下するルートが多い気がしました。私もこのルートで旅しました。
ルクソール観光のベストシーズン
ルクソール観光のベストシーズンは10月〜3月頃です。夏は気温が40℃を超えることもあり、遺跡観光にはかなり厳しい暑さになります。
私が訪れた11月でも日中はかなり暑く感じたため、観光は午前中か夕方に回るのがおすすめです。
ルクソール観光の注意点
① とにかく暑い・日陰が少ない
11月でもベストシーズンとはいえ日中の日差しは強烈です。遺跡は基本的に屋外で日陰が少ないため、帽子・日焼け止め・水は必須。こまめな水分補給を忘れずに。
② 西岸は移動手段が必要
遺跡が広いエリアに点在しているため、タクシーのチャーター・ツアー申し込みが一般的です。一人旅の場合、Agodaなどで事前に個人向けツアーを探しておくのがおすすめ(ほとんどのツアーは2名以上必須のツアーが多いため)。
③ 支払いはクレジットカード必須
主要遺跡のチケットは現金不可・クレジットカードのみ対応となっています。カードを必ず持参しましょう。
④ 馬車の勧誘に注意
夜の散歩中などに「ワンダーラー(1ドル)」と声をかけてくる馬車に注意。乗車後に追加料金を要求されるトラブルが頻発しているようです。どうしても乗る場合は事前に料金・通貨・チップの有無を必ず確認を。

まとめ
ルクソールは、エジプトの中でも特に遺跡が集中する歴史都市です。カルナック神殿や王家の谷など、古代エジプト文明を象徴する遺跡が数多く残されており、遺跡好きなら間違いなく満足できる場所でしょう。
エジプト旅行を計画しているなら、カイロだけでなくぜひルクソールにも足を伸ばしてみてください。数千年前の文明のスケールを、実際に体感することができます。


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