結論から言うと、どちらか一方しか行けないなら「アブ・シンベル神殿」をおすすめします。遠くて高くても、あの感動は他では得られません。
アスワン観光の定番スポットとして必ず名前が挙がる「アブ・シンベル神殿」と「フィラエ神殿(イシス神殿)」。どちらも世界遺産「ヌビア遺跡群(アブ・シンベルからフィラエまで)」の構成資産で、アスワンを訪れる旅行者の多くが両方または片方を訪れます。
この記事では、実際に両方を訪れた経験をもとに、それぞれの違い・料金・アクセス・おすすめの人を比較して解説します。どちらに行くべきか迷っている方は、この記事を参考にしてみてください。

まず基本情報を比較
| アブ・シンベル神殿 | フィラエ神殿(イシス神殿) | |
|---|---|---|
| 場所 | アスワンの南約270〜300km | アスワンの南数km・ナイル川の島 |
| 移動手段 | ツアーまたはチャーター車(片道3〜4時間) | タクシー+ボート(片道20〜30分) |
| 入場料 | 765EGP(約2,471円) | 550EGP(約1,776円) |
| 移動コスト目安 | ツアー5,000〜10,000円・チャーター10,000〜15,000円 | ボート300〜800EGP程度(交渉次第) |
| 所要時間(現地) | 1〜2時間 | 45分〜1.5時間 |
| 難易度 | ★★☆(移動が大変) | ★★☆(ボート交渉あり) |
| 世界遺産 | ✅ | ✅ |
⚠️ 料金について:入場料は著者の実測値(2024年11月時点)です。エジプトは値上げ頻度が高いため、訪問前に必ず最新情報をご確認ください。
アブ・シンベル神殿の魅力と正直な感想
アブ・シンベル神殿は、ラムセス2世が建てた巨大な岩窟神殿です。正面に並ぶ4体の巨像は高さ約20メートル。写真で何度見ても、実物を目の前にした瞬間の圧倒感は全く別物でした。

一度は送迎トラブルで諦めかけたアブ・シンベル神殿。ですが、ドライバーのハマダさんの執念と、『どうしてもここに行きたい!』という私の強い気持ちが重なり、なんとか辿り着くことができました。
「……本当に、来れたんだ。」
込み上げてくる熱いものを胸の奥で静かに噛み締めたあの瞬間を、今でも鮮明に覚えています
アブ・シンベルの特徴まとめ:
- ラムセス2世の大神殿・ネフェルタリ王妃の小神殿の2つが見られる
- 年2回(2月22日・10月22日頃)、日の出の光が最深部の神々を照らす「太陽祭」がある
- 世界遺産条約誕生のきっかけとなった神殿(ダム建設による水没危機→60カ国が救出)
- 砂漠を車で3〜4時間走った先にある「辿り着いた者だけが見られる場所」
正直なデメリット:移動だけで往復6〜8時間。早朝4時台出発が基本で、体力的にはかなりタフな一日になります。料金も移動費+入場料を合わせると15,000円超えることも。
フィラエ神殿の魅力と正直な感想
フィラエ神殿は、アスワン南部のナイル川に浮かぶアギルキア島に建つ「ナイルの真珠」とも称される美しい神殿です。女神イシスを祀り、古代エジプト最後の聖域とも呼ばれています。

私はアブ・シンベルの送迎トラブルで絶望した朝、急きょ訪れた場所でした。正直なところ、最初は「代替プラン」という気持ちもありました。しかし実際に島に上陸した瞬間、紺碧の空と砂色の神殿が目に飛び込んできて——想像以上に美しい場所でした。
フィラエ神殿の特徴まとめ:
- ナイル川に浮かぶ島というロケーションが唯一無二
- ボートで渡るという体験自体が非日常的
- 1980年にユネスコによってアギルキア島へ移築・保存された歴史を持つ
- 紀元394年に刻まれた「最後のヒエログリフ」が残る
- アスワン市街から比較的アクセスしやすい
正直なデメリット:ボート交渉が必須で、事前に相場を知らないと高額提示されることも。神殿自体はコンパクトで、45分〜1時間もあれば見終わります。アブ・シンベルほどの圧倒的なスケール感はありません。

アブ・シンベル vs フィラエ神殿 5項目で比較
| 比較項目 | アブ・シンベル | フィラエ神殿 |
|---|---|---|
| 感動・スケール | ⭐⭐⭐⭐⭐(別格) | ⭐⭐⭐(美しい) |
| アクセスのしやすさ | ⭐⭐(遠い・早朝出発) | ⭐⭐⭐⭐(比較的楽) |
| コスパ | ⭐⭐(移動費が高い) | ⭐⭐⭐⭐(安く行ける) |
| 所要時間(移動含む) | ⭐⭐(ほぼ1日がかり) | ⭐⭐⭐⭐⭐(半日以内) |
| 体験のユニーク性 | ⭐⭐⭐⭐⭐(砂漠・検問・感動) | ⭐⭐⭐⭐(ボート・島・神殿) |
アブ・シンベルとフィラエ神殿はどっちに行くべき?
どちらか一方しか行けないなら → アブ・シンベル一択
遠い、高い、早起きが必要——それでもアブ・シンベル神殿の感動は別格です。実際に諦めかけて、それでもたどり着いた私だからこそ断言できます。一生に一度見る価値がある場所です。
フィラエ神殿は美しく、ナイル川に浮かぶロケーションも素晴らしい。でも「アブ・シンベルに行けなかった代わり」になるかというと、正直なところそうはなりにくいと感じました。
時間・予算に余裕があるなら → 両方行くべき
2泊以上のアスワン滞在であれば、1日目にアブ・シンベル(早朝出発)、2日目の午前にフィラエ神殿、という流れで両方まわれます。それぞれ違う魅力があるので、時間が許すなら両方訪れることをおすすめします。
| こんな人に | おすすめ |
|---|---|
| アスワンに1日しかない | ✅ アブ・シンベル一択 |
| 体力・予算が不安 | フィラエ神殿(アクセス楽・コスパ良) |
| 2泊以上のアスワン滞在 | ✅ 両方行くのがベスト |
| エジプト旅行で一番感動したい | ✅ アブ・シンベル(感動は別格) |
時間を無駄にしたくない・確実に感動したいなら、アブ・シンベルを選んでください。
▶ アブ・シンベルはツアー参加が一般的です(個人手配はかなり大変です)
・KKday(日本語で予約できる)
・GetYourGuide(選択肢が多い)
料金・所要時間・ツアー比較まで詳しく知りたい方はこちら。
→ アブ・シンベル神殿の行き方まとめはこちら
よくある質問(FAQ)
- Q:アブ・シンベルとフィラエ神殿は同じ日に両方まわれますか?
- A:不可能ではないかもしれないが難しいと思います。アブ・シンベルは早朝4時台出発・帰着が夕方になることが多く、体力的にかなりタフな一日になります。同日にフィラエ神殿も回ろうとすると相当慌ただしいスケジュールになるため、別日に分けることをおすすめします。
- Q:フィラエ神殿だけでもアスワン観光として十分ですか?
- A:フィラエ神殿は美しい神殿で、ナイル川に浮かぶロケーションも独特の魅力があります。ただアブ・シンベルの圧倒的なスケール感は別格で、両者は全く異なる体験です。時間・予算の都合でどちらか一方しか行けない場合は、アブ・シンベルをおすすめします。
- Q:アブ・シンベルは高い料金を払う価値がありますか?
- A:あります。私自身、送迎トラブルで一度は諦めた神殿に4,000EGP(約12,000円)のチャーター費用を払ってたどり着きました。それでも「来て本当によかった」と心から思えた場所です。お金では買えない体験がそこにはあります。


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